第5の味“うま味”は、健康にも良い

2015.1.26 EurekAlertより 
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=47651&-lay=lay&-Find

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オープンアクセスの雑誌『フレーバー』で組まれた特集号で、うま味が健康に重要かつ有益な役割を持っていることが発見された。また、風味を修正する“コク味”物質が、低脂肪食品の味を改善できることが発見された。東北大学による研究。

『フレーバー』のゲスト編集者である南デンマーク大学のオレ・モーリセン教授は「味覚に関する理解は、他のヒトの感覚に関する知識に及ばない。食品の知覚に関する理解や説明は、あらゆる科学分野からのインプットが必要だ」と述べている。

グルタミン酸ナトリウム(MSG)が引き出すうま味は、特に高齢者の健康に重要であることが示された。

44名の高齢患者を対象としたこの小規模研究で、高齢者の中にはうま味の味覚を損失している者がいた。また、参加者全員が食欲と体重の減少を訴えており、そのために全体的に健康状態が悪かった。うま味受容体は腸内に存在するとの報告もある為、うま味の味覚は、栄養感覚や腸における消化の調節に機能しており、健康的な日常生活を維持するために重要である可能性があるのである。

研究チームは、疾患を患う高齢者は薬の副作用で味覚障害や唾液分泌の減少が引き起こされるのだろうと示唆している。また、唾液分泌を改善するための治療が患者の味覚に効果があり、うま味感受性が減退した患者の助けとなることを発見した。

ニンニク・タマネギ・ホタテに含まれているような「コク味」物質は、それ自体は味を持たないが、他のフレーバーと組み合わせると基本味を増強する。『フレーバー』に掲載された29名を対象にした研究では、コク味物質の添加により、低脂肪ピーナッツバターの濃い味・後味・油性が高まることが示された。これは、コク味物質が低脂肪食品の風味を向上させることができることを示唆している。

出典は『フレーバー』。 (論文要旨)

・LINK de DIETより抜粋 
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=47651&-lay=lay&-Find