トランス脂肪酸についての欧州心臓病学会の声明

2015.7.20 EurekAlertより 
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=50259&-lay=lay&-Find

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欧州心臓病学会は、工業用のトランス脂肪酸を禁止するという米国食品医療品局(FDA)の決定を歓迎するという。

FDAは、トランス脂肪酸(TFA)は摂取のために安全ではないとみなしている。FDAは、製造業に、加工食品におけるTFA使 用を漸次廃止するよう、3年間のコンプライアンス期間を提供している。このステップは、米国で、毎年何千もの致命的な心不全を防ぎ、心血管疾患を減らすも のと思われる。

欧州心臓病学会は、「食糧供給から人工トランス脂肪酸を削除する」というFDAの決定を歓迎する。そして、この重要な健康問題に対処するために、EU全体の規制を緊急に前倒しにするようヨーロッパの政策立案者に呼びかけるという。

TFA は、心血管疾患を引き起こすことに関して、最も有害な脂肪であるとし広く認識されている。部分硬化油は、食糧供給の人工トランス脂肪の主要な供給源であ る。それらは、市販のパン製品中の脂質源として、最もしばしば使われる。TFAは、血液中のLDLコレステロールのレベルを上昇させる。血液中のLDLコ レステロールレベルの高値は、心臓病の発症のリスクを高める。心臓の健康と死亡率におけるTFAの悪影響は、議論の余地はない。

心血管疾 患は、ヨーロッパの主要な死因である。毎年、心血管疾患は、ヨーロッパでは400万人以上の死亡、EUでは190万人以上の死亡を引き起こす。ヨーロッパ での全死亡の47%、EUでの全死亡の40%は、心血管疾患が原因である。国ごとに死亡率の大きな違いがある。東と南東ヨーロッパでの現在のTFA摂取は 高く、ヨーロッパの心血管疾疾患の負担を増加させ、国家的、国際的格差が広がっている。

TFA摂取量の心血管疾患系の健康における影響、 TFA摂取を制限するため異なる介入からの肯定的な結果、ヨーロッパ全域で差異のあるTFA摂取量に関して蓄積された知識に基づき、欧州心臓病学会は、す べてのEU市民が効果的にTFA摂取を減らすことを確実とするための行政介入が必要であると考えていると締めくくられている。

・LINK de DIETより抜粋 
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=50259&-lay=lay&-Find