1月11日は鏡開きの日

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お正月を象徴するものの一つに鏡餅があります。鏡餅というのは、平たい円形をした大小の白餅に装飾をつけて床の間や神棚にお供えするものです。大小2つの餅が重ね合っている様は福徳を重ねるとして、とても縁起がよいものです。鏡餅の丸い形は人の魂、心臓を表し、またその呼び名は古代の鏡が円形だったことに由来しています。新しい一年の幕開けであるお正月に、神様は全ての生物に新たな生命を与えると信じられており、そのエネルギーを託すのが人の魂を象徴する鏡餅とされています。鏡餅に込められた神様からの新年のエネルギーをそれぞれに取り込む、つまり、お供えしていた餅をいただく日が鏡開きなのです。 

鏡開きの日は地方によって様々ですが、一般的には1月11日に行われます。神様からの大事なエネルギーが込められているので、包丁などで切り分けるのではなく、硬いもので叩いて割り、食べやすいサイズにしてから調理にしようするのが、正しい習慣とされています。いびつな形に割れてしまっても、お雑煮やお汁粉にしたり、そのまま焼餅にして、美味しくいただけます。昔ながらの風習が少しずつ薄れていく近年ですが、鏡餅はまだまだ幅広く浸透しているのではないでしょうか。豪勢なお節料理を用意しなくても、部屋の目に付く場所に小さな鏡餅を飾るだけでお正月気分が味わえます。

2016年、活気に満ちた一年となるよう願いを込めて、鏡餅をありがたくいただきましょう。