柿の葉フラボノイドで脳梗塞予防

2013.12.3 EurekAlertより
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秋の代表的な果物である柿の葉には脳梗塞を予防する成分が含まれているかもしれない。中国の河南大学による研究。

脳の血液が不足し、脳に十分な栄養や酸素が供給されない状態である脳虚血が進行すると、脳梗塞を発症する。これまで柿の葉に含まれるフラボノイドは、マウスの脳虚血耐性を増強することが示されていたが、その作用メカニズムは不明なままであった。

河南大学伝統中国医学部のミンサン・ミャオ教授の研究チームは、マウスを用いた実験で、10分間血流を遮断するために両側の総頚動脈をマイクロクリップで閉塞した。10分間の虚血プレコンディショニング後に、1日に200・100・50mg/kgの柿の葉フラボノイドと20mg/kgのギナトンを胃内に5日間投与した。最終投与の1時間後に中大脳動脈を2時間遮断し、虚血/再灌流モデルを作成した。

モデル作成の24時間後、虚血プレコンディショニングをしたラットの脳細胞における血漿エンドセリン・トロンボモジュリン・フォンヴィレブランド因子レベルは、虚血プレコンディショニングまたは薬物介入をしていない脳虚血ラットと比較し、大幅に低下しており、細胞間接着分子-1の発現も顕著に減少していた。また、脳組織の損傷も低減していた。

しかし、柿の葉フラボノイドはこれらの指標を改善した。200mg/kgの柿の葉のフラボノイドの効果は、20mg/kgのギナトン治療と同様であったという。

本研究により虚血プレコンディショニングにより重度の脳虚血再発の耐性ができること、また、柿の葉フラボノイドで炎症反応や血管内皮の傷害を減らし、虚血耐性を高めることが出来る事が示唆された。

本研究は、柿の葉の利用と開発、及び脳虚血の予防と治療における薬剤開発の基礎情報を提供するだろうと、研究チームは結論している。

・LINK de DIETより抜粋
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冬至:一陽来復

日に日に気温が下がり、冬の寒さが身に染みるようになってきました。それもそのはず。12月22日(日)は冬至で、北半球では太陽の高さが一年中で最も低いため、昼が一番短く、また夜が一番長くなる日です。

冬至を境に今度は、太陽の高さは徐々に高くなっていくことから、冬至は「一陽来復」、陰の気が陽に変わる、凶事が去って吉事が再び戻ってくることを意味します。

日本では、昔から冬至の日に柚子湯に入ると、一年中風邪をひかないという言い伝えがあります。それは柚子の木は寿命が長く、病気に強いことから来ています。また柚子の果汁や果皮には、ビタミンCが多く含まれていて、肌の保湿性を高めてくれるので、乾燥しがちな冬にはうれしい効能です。また柚子独特のさわやかな香りがリラックス効果をもたらせてくれます。それだけではなく、香りが強いものには邪気が寄り付かないという言い伝えもあることから、新年を前に厄払いをする意味もあります。

柚子湯に加えて、日本では冬至にカボチャを食べる習慣もあります。昔は冬に収穫できる野菜が少なかったため、夏の収穫以降、栄養価が高く、保存のきくカボチャを大事に食べていたことから来ています。カボチャの漢字表記『南京』には、運気が陰から陽へ向かうという意味があります。「運=ん」を食して、幸運を身につけるということです。

冬至は「一陽来復」いわゆるリセットの日です。体を内外からデトックスして、新しいいい運気を取り入れ、新年を迎えましょう。

ブドウの種の成分ががん細胞に効く!

2013.12.6 EurekAlertより
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米国コロラド大学がんセンターは、ブドウの種子の抽出物に含まれる活性成分であるB2G2の合成に成功し、この合成化合物が健康な細胞を残したまま前立腺がん細胞内のアポトーシスとして知られる細胞死を誘発することを実証した。

「以前にもブドウ種子抽出物(GSE)が持つ抗がん活性を示したが、今回最も生理活性の高いB2G2を合成できるようになり、がん細胞の死のメカニズムを詳しく研究することが可能になった」とコロラド大学スキャッグス薬学・薬科学部のアルプナ・チャギ博士は述べている。

研究チームは、制御した実験室条件でGSEの抗がん活性を示すために10年以上を費やした。先行研究でもがん細胞に対するGSEの効果とその作用メカニズムを示していたが、GSEのどの成分にこの効果があるのかは不明であった。

その後チームは、B2G2が最も活性の高い化合物であることは突き止めたが、ブドウ種子抽出物からB2G2を分離するには費用も時間も掛かった。そのため、 GSEからB2G2を抽出する代わりに実験室で合成することにしたのである。本研究では、合理的に迅速かつ安価にB2G2をグラム単位で合成する方法の他、合成B2G2の抗がん活性のメカニズムと全体のGSE有効性を示している。

研究チームの目標は、臨床試験でGSEから得られた生物学的活性化合物が持つヒトがんへの効果を検討することである。しかし、すべての有効成分のメカニズムと影響が不明な試験にFDAの承認を得ることは難しい。

今回B2G2の単離や合成に成功し、純粋な化合物でより多くの実験を行えるようになったことは重要なステップであり、今後実験室で研究を進めてB2G2の作用メカニズムの理解を深めれば、前臨床および臨床研究ができるようになるだろうと研究チームは期待している。

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