柿の葉フラボノイドで脳梗塞予防

2013.12.3 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42574&-lay=lay&-Find

秋の代表的な果物である柿の葉には脳梗塞を予防する成分が含まれているかもしれない。中国の河南大学による研究。

脳の血液が不足し、脳に十分な栄養や酸素が供給されない状態である脳虚血が進行すると、脳梗塞を発症する。これまで柿の葉に含まれるフラボノイドは、マウスの脳虚血耐性を増強することが示されていたが、その作用メカニズムは不明なままであった。

河南大学伝統中国医学部のミンサン・ミャオ教授の研究チームは、マウスを用いた実験で、10分間血流を遮断するために両側の総頚動脈をマイクロクリップで閉塞した。10分間の虚血プレコンディショニング後に、1日に200・100・50mg/kgの柿の葉フラボノイドと20mg/kgのギナトンを胃内に5日間投与した。最終投与の1時間後に中大脳動脈を2時間遮断し、虚血/再灌流モデルを作成した。

モデル作成の24時間後、虚血プレコンディショニングをしたラットの脳細胞における血漿エンドセリン・トロンボモジュリン・フォンヴィレブランド因子レベルは、虚血プレコンディショニングまたは薬物介入をしていない脳虚血ラットと比較し、大幅に低下しており、細胞間接着分子-1の発現も顕著に減少していた。また、脳組織の損傷も低減していた。

しかし、柿の葉フラボノイドはこれらの指標を改善した。200mg/kgの柿の葉のフラボノイドの効果は、20mg/kgのギナトン治療と同様であったという。

本研究により虚血プレコンディショニングにより重度の脳虚血再発の耐性ができること、また、柿の葉フラボノイドで炎症反応や血管内皮の傷害を減らし、虚血耐性を高めることが出来る事が示唆された。

本研究は、柿の葉の利用と開発、及び脳虚血の予防と治療における薬剤開発の基礎情報を提供するだろうと、研究チームは結論している。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42574&-lay=lay&-Find