クランベリーに秘められた健康促進効果

2013.11.21 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42457&-lay=lay&-Find

クランベリーにはある種の感染症の発生率を下げ、心臓の健康を改善し、炎症を抑える働きがある生物活性物質が含まれる、という世界4カ国10大学で形成された国際共同研究チームによるレビュー報告。

アメリカ・イギリス・フランス・ドイツからなる研究チームは、クランベリーの栄養とヒトの健康に関する完全かつ最新のレビューを作成すべく、150件以上の論文のレビューを行った。

その結果、他のベリーやフルーツにはほとんどB型プロアントシアニジンが含まれているが、クランベリーにはA型プロアントシアニジン(フラバノール属のポリフェノール)が含まれているため、クランベリーはやはり特別であるとの結論が出たという。

A型プロアントシアニジンには、尿路感染症(UTI)に対する保護作用である抗接着効果がある。また、クランベリーには尿路感染症の再発を減少させるというエビデンスもあるため、抗生物質治療にあまり頼らないアプローチともなりうる。

それだけではない。クランベリーは血中コレステロールレベルを改善させ、血圧・炎症・酸化ストレスを下げることによって心臓血管の健康を改善することができるという。また内皮機能を支援し、動脈硬化を低減することも示されている。こうした効果が全体的な健康と、心臓発作や脳卒中を引き起こすアテロームとプラーク形成の進行を遅らせるために、血管の機能を促進しているのである。

「クランベリーが我々の健康と寿命にどのような影響を与えているのかより理解する為には更なる研究の必要はあるものの、健康的な食事にクランベリーを加える事は、果物の摂取を増やすにはいい方法だ」とタフツ大学フリードマン校栄養科学政策学のジェフリー・ブラムバーグ教授は述べている。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42457&-lay=lay&-Find

イギリスの日本食ブームについて

イギリスでは、今日本食がブームになっています。ロンドン市内へ行くと、あちこちに日本食レストラン(寿司レストラン)を目にすることができます。そんな、イギリスで、日本食が人気になったのは、日本食が健康食品として注目されていることも理由の一つとなっています。

イギリスの食事というのはワンプレートのものが多く、例えば「フィッシュアンドチップス」では、「魚」「チップス」「マッシュドビーンズ」などのように、主となる肉や魚、野菜、ポテトなどのように盛り付けられた食事をよく目にします。このようなワンプレートの食事は、一回の食事の量が多くなってしまうことから、イギリス料理は太るとも言われています。
目安としては、直径約27cmほどの皿に、長さ20cmほどの魚、フライドポテト、そしてマッシュドビーンズなどがたっぷりとのせられています。

一方日本食は、一品一品が違うお皿に盛り付けられていたり、寿司などのように少しずつ食べれるものが多いことから、いろいろなものをバランスよく食べることができるため、健康的な食事と言われているのです。寿司は、約500カロリーくらいに対して、フィッシュアンドチップスは、約1000カロリーとなっています。

また、イギリスで寿司が食べられるところは、レストランやテイクアウトなどがあります。
レストランで寿司を食べると、平均で£15 (約¥2,325)、テイクアウトでは£8 (約¥1,240)となっています。イギリスで庶民的な食事ができるパブと呼ばれるところでは、フィッシュアンドチップスが平均£8 (¥1240)くらいで食べることができます。そのため、日本食は比較的高いイメージがあるようです。

そのようなことから、イギリスでは日本食は健康食品として浸透していったようです。さらに最近では、カフェやスーパーなどでも手軽に寿司を買うことが出来るようになり、ますます健康的な日本食が定着しつつあります。

マレーシアレポート ~出産エピソード②~

「マレーシアレポート ~ラマダン(断食)とデーツ~」から3か月、無事8月に第二子となる男児をクアラルンプールで出産しました。今回は海外出産体験エピソード②をお届けします。

母乳育児の推進
私が出産した病院では、スムーズな母乳育児のために、母子同室が推進されており、出産後LDRで2時間程赤ちゃんと過ごした後、一緒に病室に移ります。日本の産院ではオムツから授乳の仕方まで丁寧に教えてもらった後に実践でしたが、こちらでは入院中に授乳指導のスタッフが回ってくれるものの、出産後いきなり赤ちゃんと二人にされてしまうので、初産の方は困ってしまうかもしれません。新生児室で預かってもらうこともできますが、授乳の時は病室に戻されます。出産の疲れもピークな中、母乳もすぐには出ないわ、赤ちゃんは泣きやまないわで母児同室も大変ですが、ミルクは書類にサインをしない限り与えられません。またミルクは新生児室でナースがカップで与えます。カップなのは、赤ちゃんが母乳と間違えないようにするためだそうです。
産後一日で退院するのが一般的なので、病院側は日本のようにスケジュールを組んで丁寧な指導をする時間がありません。日本の産後の入院期間の長さは世界的には珍しいのかもしれませんが、日本の産院での産後指導は注目に値するかもしれませんね。入院期間が長いことによる効果も知りたいところです。

病室には母乳育児に関するパンフレットが備えられています。
母乳の重要性が紹介されています。

産後ケア
約6割のマレー系、約3割の中華系、約1割のインド系を主要民族とする多民族国家のマレーシアでは、民族によって慣習も考え方も大きく異なりますが、産後の養生に関しては民族問わず認識が浸透しているようです。
出産後の回復がままならないうちに退院なので、母親はまだまだ助けが必要。産後ケアや赤ちゃんのお世話の仕方などは、家族が協力してくれるようです。身内にお手伝いが頼めない場合は、産褥アマさんという、産後専門の住み込みのメイドさんを頼む習慣もあります。
人懐っこく、親しくなくても気軽に話しかけてくれるマレーシアの人々。知り合いから見知らぬ人まで、妊娠中もいろんな人に話しかけられましたが、産後はアドバイスまで受けるようになりました。
インド系のメイドさんや保育園の先生には、足を冷やさないこと、水仕事をやめること。
中華系の知人には産後一か月の外出制限や、黄疸や乳児湿疹アドバイス。
マレー系のタクシー運転手からも産後の行動制限やマレー系が産後に受けるマッサージの勧めなどなど。
民族、性別問わず、皆、産後を十分注意すべき時期だと考えていて、産後に気遣ってもらえることに驚きました。赤ちゃんを抱いているだけで人が集まってきて、会話が生まれます。

写真:病院では赤ちゃんはいつも強めにきっちりくるまれていますが、これが落ち着くようです。

Reported by 菅原研究所 和田麻紀子

マレーシアレポート ~出産エピソード①~

「マレーシアレポート ~ラマダン(断食)とデーツ~」から3か月、無事8月に第二子となる男児をクアラルンプールで出産しました。今回は海外出産体験エピソードをお届けします。

日本で産むか、現地で産むか
海外出産には不安がつきものですが、私がクアラルンプールでの出産の選んだ決め手は24時間無痛分娩対応の総合病院が車で5分の場所にあったことにありました。 第一子は東京で陣痛促進剤を使っての計画無痛分娩で出産し、リラックスしたお産と産後の回復が早いことにメリットを感じたので、今回も無痛分娩で、可能なら自然な陣痛を待っての分娩が理想でした。現地の病院ではこれが可能とあって、現地での出産を選びました。 というのも、第一子の時の産院選びの経験では、東京でも無痛分娩が可能なところは数える程で、さらに24時間の対応が可能な病院となると麻酔医やスタッフの問題で2、3件ではないでしょうか。
マレーシアの場合、総合病院といっても、病院内に各医師が開業しているイメージで、患者は担当医を選んで受診します。 もちろん、担当医が対応できない場合のバックアップ体制はありますが、基本的には健診から出産まで同じ医師なため、より医師と患者の間に親近感、信頼感が芽生える気がします。

入院中の食事は、アジア、西洋、ベジタリアン、産後用の特別食メニューの中から選択。
こちらは朝食の定番、ナシレマ。

24時間麻酔対応を可能にする方法とは?
いよいよ39週で迎えた陣痛。21時頃病院に向かい、麻酔医を待つこと2時間。陣痛は着実に強まっていき、「もう耐えられない!」と悶えていた深夜12時、薄暗いLDRのカーテンが開き、ラフな格好の知らないインド系のおじさんが登場。自己紹介されるも返す余裕もなく、すぐに麻酔の処置が始まりました。そう、この方が麻酔医。10分後には痛みがうそのように退いていきました。
麻酔医は24時間「常駐」していると思っていたのですが、必要に応じて麻酔医を呼び出す体制のようでした。この体制、日本の産科でも取り入れたらよいと思いませんか。但し、早めに麻酔医を呼んでもらうことをおススメします。

胎盤を持ち帰る!?
現地での出産は、日本と比べても違和感のない医療技術と設備で、リラックスした理想の出産となりました。
印象的だったのは出産直後。助産師が袋に入った生々しい内臓のようなものを掲げ「持って帰る?」と。なんとそれは胎盤。助産師の話によれば、マレー系の人は胎盤を持ち帰ってきれいに洗い、庭の木の下に埋める習慣があるのだそうです。
産後は発熱してしまいしばらくLDRにいたのですが、病状の確認ではなく、胎盤を持ち帰るかを確認しにスタッフが何度も来たのにはあきれ笑い。本当か否か、胎盤を食べる説もあるようで…。

設備が充実し快適なLDR

Reported by 菅原研究所 和田麻紀子

日本から世界へ。超クールなエコバッグ

最近では海外のスーパーで買ってきたエコバッグがお気に入りのわたしですが、先日、従妹がfacebookに投稿した記事を見た瞬間、「ステキ!」

思わずいいね!を押し、シェアしました。彼女が紹介したのは、読み終わった新聞と糊だけを使って作ったエコバッグ。インストラクターが開催したワークショップに参加し、写真の3つを作って来たらしい。

従妹は商品デザイナーで、主にパッケージのデザインをしています。そういう意味ではプロだから、初めてなのにこんなスタイリッシュなバッグが作れたのでしょう。でもこれ、いいな、わたしにも作れるかしら?従妹に聞くと、このバッグは誰でも作れるそうです。器用な人も、器用でない人もそれなりに……。

あまりに気に入ったので、従妹の情報をたよりにバッグの由来を調べてみました。
このバッグの正式名称は「四万十川新聞バッグ」と言います。四万十川(しまんとがわ)は、高知県の西部を流れる川ですが、豊かな生態系と周囲の美しい自然の風景とともに、「日本最後の清流」と言われるほど、最も美しい川の一つとして有名です。

その自然環境を守りたいと思っていた地元のデザイナー、梅原真さんは、2002年、捨てられたプラスチックバッグで川が汚れないよう、「四万十川流域で販売する商品はすべて新聞紙に包もう」と提唱しました。その訴えに応えた地元の主婦、伊藤正子さんが2004年、「こんなのどう?」と新聞紙で作ったバッグを考案。それが四万十川新聞バッグの誕生です。

以来、四万十川新聞バッグは地元からじわじわと人気を集め、通信販売で購入することができます。商品の売上の一部は、四万十川流域の環境保全事業に活用されているそうです。素晴らしい試みですね。また、数年前からバッグの作り方を教えるインストラクター制度が開始されており、現在250人のインストラクターが全国各地でワークショップを開講しているようです。さらに、このバッグはすでにアメリカやイギリスの展示会などでも紹介されており、世界規模で認知されつつあります。

この新聞バッグが素晴らしいのは、一つには、日本語の「もったいない」と、日本人なら誰でも知っている折り紙の要素が入っていること。クールジャパンを見事に体現しています。もっといいのは、暮らしている町で読み終わった新聞紙を使って、誰でも自分でオリジナルのバッグを作ることができるところです。材料は新聞紙と糊だけ。破けるまで使ったら、また作ればいいじゃない。こうした「遊び心のあるエコ文化」が日本から世界に広がっていく様子を知って、ちょっとうれしくなった今日でした。

四万十川新聞バッグ ウェブサイト:http://shimanto-shinbun-bag.jp/index.html
(日本語のみ)

Reported by 菅原研究所 青池ゆかり

肥満:新しい食欲増進メカニズムの発見

2013.10.31 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42192&-lay=lay&-Find

主に胃から分泌されて脳の視床下部に作用するグレリンは飢餓ホルモンとして知られているが、肥満に関与するのはその量ではなく、グレリンと結合して分解を抑制する免疫グロブリンの親和性ではないか、という研究報告。

過度の食物摂取や体重増加の後、健康なヒトは体重を元に戻そうとして食べる量を減らす傾向にあるが、太りすぎているヒトでは努力をしても過剰な食物摂取を継続してしまうケースが多いと指摘されている。しかし肥満のヒトのグレリン濃度は標準体重のヒトの値と同程度であるか、より低い場合があるため、グレリンの量のみで肥満のメカニズムを説明することはできないと考えられていた。

抗グレリン抗体(グレリンと特異的に反応する免疫グロブリン)は、グレリンと結合することによってそれらの分解を防ぎ、食欲を増進させると示唆されたため、齧歯動物を用いてその機構を検証したところ、肥満のヒトやマウスの血液から抽出された免疫グロブリンとともにグレリンを投与したマウスの食物摂取量は増加していると確認された。反対に肥満でないヒトやマウスの血液から抽出された免疫グロブリンとグレリンの併用投与やグレリンの単独投与ではマウスの食欲が制御されて食物摂取量は増加していなかった。

肥満患者の血液に含まれる免疫グロブリンは、グレリンとの結合力がより強いため、分解されずに脳に輸送されるグレリンの量を増やして食物摂取を促進すると考察されている。

今回の調査結果は、過食症だけでなく拒食症に関する理解を深めるためにも役立つかもしれない、と研究者らは述べている。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42192&-lay=lay&-Find

京都の秋

日本で生活していると、毎年、秋になるとJR東海の新幹線のポスターに標語がでますが、それが、20年も同じコピーなのは驚くほどです。

秋だから。。。
「そうだ 京都、行こう。」

20年間のうちに紹介された社寺は70以上を超え、色彩豊かでインパクトのある情景は一瞬にして視聴者の心をひきつけます。JR東海のキャンペーンページから過去のポスターを閲覧できます。2013年は南禅寺の真っ赤な紅葉風景がポスターになっています。
http://souda-kyoto.jp/campaign/archives.html

 JR東海HPより抜粋 http://souda-kyoto.jp/20th/index.html

確かに不思議とこのポスター見て、キャッチコピーを聞くと、何となく京都に行きたくなり、秋の京都のお寺をめぐり、ついでに京都料理の美しい料理を食べたくなるのは、日本人なら誰でも思うことです。

私は一足早く、まだもみじも色づいていない10月の京都に宿泊して、早めの秋を楽しんできました。相国寺というわりと地味な禅宗のお寺の所蔵する美術館の中にある、円山応挙展を見るためです。

相国寺は14世紀末の室町時代、三代将軍の足利義満によって創建されました。
「相国」とは国をたすける、治めるという意味で中国からきた名称であり、また日本では左大臣の位を相国と呼んでいました。足利義満がその地位にあったため、相国寺と名付けられました。

円山応挙は江戸時代中期の絵師で、1700年代のちょうど1750年代から1795年に彼がなくなるまでの作品の代表作を全部公開していました。ポスターの牡丹孔雀図も代表作のひとつです。作品は弟子たちの分も含めて多く、自由で活力に満ちています。

私は今回iPhoneでお庭の動画を撮ってみました。ちょっとだけ一緒に相国寺のお庭や、お寺を見学している気分をおすそ分けできたらいいなと思います。

オメガ-3脂肪酸でも摂り過ぎは体に良くないらしい

2013.10.30 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42170&-lay=lay&-Find

抗炎症作用をはじめ様々な健康効果があるといわれているオメガ-3脂肪酸だが、その過剰摂取は体に害をもたらすのではないか、というオレゴン州立大学やミシガン州立大学の研究チームによる報告。

2010年に報告されたミシガン州立大学の研究で、マウスに過剰なオメガ-3脂肪酸を餌として与えたところ、大腸炎リスクを増加させ、免疫系の変化につながることが分かったという。オメガ-3脂肪酸の血中濃度が高いと前立腺がんや心房細動のリスクを増加させることも既に示唆されている。

今回研究者らは、オメガ-3脂肪酸の過剰摂取が突然死や他の心疾患と関係がありそうだということを報告した。また、オメガ-3脂肪酸の過剰摂取が免疫系の変化につながり、ウィルスや細菌感染への抵抗力に悪影響を与える場合もあるということだ。

「オメガ-3脂肪酸は魚油に多く含まれており、一般的な食事で過剰に摂取することはなく、過剰摂取は多くの場合サプリメントによるものである。しかし、オメガ-3脂肪酸強化食品の卵、パン、バター、ジュースなどを4~5品摂取すると過剰になることもある。

現在オメガ-3脂肪酸摂取量基準に上限がなく、過剰摂取の危険を伝えることができない。危険を知らずに過剰摂取を続けている人もいるだろう。臨床試験を通して有効なバイオマーカーを確立し、正しいオメガ-3脂肪酸摂取量基準を設ける必要がある。

オメガ-3脂肪酸の不足分は米国心臓病協会が示すように週2回の魚で補うとよいだろう。どんな栄養素でも摂りすぎは良くない。」と研究チームのホード氏はコメントする。

なお、2010年版日本人の食事摂取基準ではオメガ-3系脂肪酸の必要量は1日に2g程度とされており、摂取上限は示されていない。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42170&-lay=lay&-Find