ブドウの種の成分ががん細胞に効く!

2013.12.6 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42612&-lay=lay&-Find

米国コロラド大学がんセンターは、ブドウの種子の抽出物に含まれる活性成分であるB2G2の合成に成功し、この合成化合物が健康な細胞を残したまま前立腺がん細胞内のアポトーシスとして知られる細胞死を誘発することを実証した。

「以前にもブドウ種子抽出物(GSE)が持つ抗がん活性を示したが、今回最も生理活性の高いB2G2を合成できるようになり、がん細胞の死のメカニズムを詳しく研究することが可能になった」とコロラド大学スキャッグス薬学・薬科学部のアルプナ・チャギ博士は述べている。

研究チームは、制御した実験室条件でGSEの抗がん活性を示すために10年以上を費やした。先行研究でもがん細胞に対するGSEの効果とその作用メカニズムを示していたが、GSEのどの成分にこの効果があるのかは不明であった。

その後チームは、B2G2が最も活性の高い化合物であることは突き止めたが、ブドウ種子抽出物からB2G2を分離するには費用も時間も掛かった。そのため、 GSEからB2G2を抽出する代わりに実験室で合成することにしたのである。本研究では、合理的に迅速かつ安価にB2G2をグラム単位で合成する方法の他、合成B2G2の抗がん活性のメカニズムと全体のGSE有効性を示している。

研究チームの目標は、臨床試験でGSEから得られた生物学的活性化合物が持つヒトがんへの効果を検討することである。しかし、すべての有効成分のメカニズムと影響が不明な試験にFDAの承認を得ることは難しい。

今回B2G2の単離や合成に成功し、純粋な化合物でより多くの実験を行えるようになったことは重要なステップであり、今後実験室で研究を進めてB2G2の作用メカニズムの理解を深めれば、前臨床および臨床研究ができるようになるだろうと研究チームは期待している。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=42612&-lay=lay&-Find