2015.3.3 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=48216&-lay=lay&-Find
2型糖尿病患者は食後に運動をすることによって、より効果的に心血管疾患のリスクをより下げることができる、というミズリー大学の研究者らの報告。食後の運動は心血管疾患のリスクをより効果的に減らすことができるようだ。
2型糖尿病の人は、脳卒中や心臓発作などのような心血管疾患のリスクを高める血液中の糖や脂肪のレベルが高まっている。
運動は2型糖尿病の人にはおなじみの処方だが、夕食の前にするか後にするかで、効果が異なるという調査結果がある。今回、ミズリー大学の研究者らは、2型糖尿病患者は食後に運動をすることによって、より効果的に心血管疾患のリスクをより下げることができることを発見した。
「運動は強さや持続時間だけでなく、タイミングもまた重要である。筋に負荷を与えるレジスタンスエクササイズは、夕食後に行うのが、血中グルコースや脂肪のレベルを下げるのに最も有効である」とジル・カネリー教授は語っている。
カネリー教授らは、2型糖尿病で肥満のグループを研究した。参加者は、レッグカールやカーフレイズ、アブドミナルクランチのようなレジスタンスエクササイズを、ある日は夕食前に、別の日には夕食後に45分間行った。
運動をしない日と比較して、食事前に運動したときは、血糖値を下げることができたが、夕食後に運動したときは、血糖値も血中脂質も下げることができたという。参加者の夕食は適度な炭水化物食であった。
本研究は、毎日運動してもあまり効果のみられない患者をもつ医療従事者にとって特に有用だとカネリー教授は語っている。
「運動をするのに最適な時間は食後である、という知識は、ヘルスケアの専門家が、健康上の利点を最大限に活用するための、運動の処方箋を個別化する方法をよりよく理解して備えることができる」と教授は述べている。
カネリー教授はまた、参加者の血糖値と血中脂肪レベルの改善は、効果が短く、次の日には持ち越さないことがわかったので、改善を維持するためには、夕食後のレジスタンスエクササイズを毎日実践するべきであると示唆している。
「午前中に運動をする人はたいていその前10時間なにも食べていない。また、運動に最適な時間を確定するために、個人のホルモンレベルの日内変動を考慮しなければならない。」とカネリー教授は語っている。
将来的には、朝に運動することは、夕食後に運動することとどのように異なり、個人のホルモンレベルもまた運動の結果がどのように影響するのかを調査する計画があるということである。
出典は『応用生理学雑誌』。 (論文要旨)
・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=48216&-lay=lay&-Find