食事の時間

2016.4.4 , EurekAlertより:
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53789&-lay=lay&-Find

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いつ食べるかは、何を食べるかよりも重要かもしれない、というイスラエル・ワイツマン科学研究所と独マックスプランク研究所からの研究報告。

本研究は、細胞のミトコンドリアが、体内時計によって強く制御されていることを示唆しているという。これはなぜ概日リズムから外れた睡眠と摂食をする人々に高い肥満、糖尿病、代謝疾患のリスクがあるのかを説明する助けになるものであろう。

研究者らは、体内時計が、細菌からヒトまですべての生命体において、睡眠、活動、摂食、代謝のリズムをコントロールしていると説明する。「ある意味、それは日めくりカレンダーのようなものだ。身体に期待するものを語りかけることで、未来を準備し、最適な運用を可能にするのである」と主任研究者のギャド・アッシャー博士は語っている。

 

研究者らは、細胞内のエネルギーレベルを調節する、ミトコンドリアの日内変動を検討した。それはまた細胞の昼夜のサイクルを制御することも助ける。研究者らはミトコンドリアの数千に及ぶたんぱく質を同定、定量した結果、1日に1回40%の大きな増加が現れることを発見したという。さらにチームはミトコンドリアの日内変動を制御しているたんぱく質を同定した。驚いたことに、ミトコンドリアの日内変動たんぱく質の大部分は、昼間の最初の4時間(マウスの場合活動的なのは夜間)にピークを形成していた。

 

必須たんぱく質の中から研究者らは、エネルギー産生のための糖質使用率を決定する鍵となる酵素を発見した。このたんぱく質は昼間の開始4時間に最大濃度に達し、これはミトコンドリアの糖質を燃焼するピークがこの時間にあるという意味である。チェックのために、研究者らはミトコンドリアに糖質を与えると、約4時間で呼吸とグルコース利用が本当に最も高くなった。研究チームはまた、脂肪酸をミトコンドリアに導入するたんぱく質は、18時間ごとに1回だけピークを示し、脂質代謝がその同じ時刻に最高になったという。

 

マウスにおいて、全体的な体内時計を妨害するような遺伝子変異を導入すると、これらのたんぱく質の日内変動は見られなくなり、脂質と糖質の代謝は一日を通じて定常的になったという。

 

「これらの発見は、我々の研究室で得られた先行研究の知見を支持するものである。結果はあなたが食べたものだけでなく、食べた時間にも左右されるのである。我々の細胞の活性のタイミングに注意を向けるなら、より健康的な方法で種々の栄養素を摂取することができるようになるだろう」とアッシャー博士は語っている。

出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)     

 

LINK de DIETより抜粋:http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53789&-lay=lay&-Find

 

 

悪い脂肪が良い脂肪に変わるメカニズム

2016.4.12 , EurekAlert より:
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53959&-lay=lay&-Find

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「悪い」白色脂肪を「良い」褐色脂肪に変換するのに必要なたんぱく質複合体が特定された。肥満など代謝異常の治療への道が開けるかもしれない。米国サンフォード・バーナム・プレビス医学発見研究所の研究。

 

「私たちの研究は、栄養状態を感知する『mTORC1』とよばれるたんぱく質複合体が、脂肪細胞を褐色化する装置の鍵になっていることを示しています。

 

 白色脂肪組織内での褐色化の促進や、褐色脂肪様の細胞を増加させる治療は、運動せずにより多くのカロリーを燃焼させるのを助ける方法として盛んに研究がされています」と研究者のコリンズ博士は話す。

 

褐色脂肪は、熱を生みだすためにエネルギーを燃焼させる。それは、寒冷な気候を温かく耐えぬくための方法として進化したものと研究者たちは考えている。

 

平均より多くの褐色脂肪を持つ人は、健康的な体重を維持し、インスリン抵抗性も高くなりにくい傾向がある。一方、白色脂肪は内臓の断熱材のような役割をもつ。過剰な白色脂肪は、代謝性疾患や特定のがんのリスク増加につながるのだ。

 

白色脂肪中の褐色脂肪様細胞の比率は、低い気温に長期間さらされていると増加する。そして、ホルモンであり神経伝達物質でもあるノルアドレナリンの分泌の引き金となる。

 

コリンズ博士らの研究チームは、ノルアドレナリンが脂肪を褐色化するプロセスの中の新しいステップを発見した。これまでの研究では、プロテインキナーゼA(PKA)と呼ばれる物質をオン状態にすることが必要だとわかっていたが、今回の研究により、PKAが前述のmTORC1を活性化することが示された。

 

「思いもよらないことでした。mTORC1は白色脂肪を含む多くの細胞の増殖を促進する鍵となる物質として知られていたからです。脂肪の褐色化は、白色脂肪の増殖とは正反対のプロセスだと考えられているので、これらが同じたんぱく質複合体を必要とするという事実は大ニュースです。」

 

研究者らは、mTORC1がPKAによって誘発される方法は、細胞の増殖を促進するシグナル(インシュリンなどによる)によって活性化される方法とは異なることも明らかにした。

 

「脂肪の調整は白黒だけでできているのではありません。私たちの研究結果は、絵に色を付けるのを助けるようなものです。mTORC1は、例えるならばプリンタ・コピー機・スキャナの機能を備えた複合機のようなものではないかと考えています。あるボタンを押せば脂肪の貯蔵が、別のボタンを押せば褐色脂肪に変換してくれる、といった具合です。

 

今回の結果は、脂肪の褐色化の重要な知見を加えました。将来的に抗肥満薬の開発に役立つでしょう。」などとコリンズ博士は述べている。

 

出典は『臨床研究雑誌』。 (論文要旨)    

 

LINK de DIETより抜粋:http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53959&-lay=lay&-Find

 

プロバイオティクス腸内細菌を自然に増やす方法

Last Updated: Aug 15, 2015 | By Susan Kaye
http://www.livestrong.com/article/63086-natural-increase-probiotic-bacteria/

b2新鮮なラズベリーがのったヨーグルトパフェ写真:Piotr Adamowicz/iStock/Getty Images

概要

カリフォルニア州酪農評議会によると、プロバイオティクスとは私たちの腸内で健康維持につながる働きをする細菌性“微生物”のことを表します。多くの場合、抗生物質を摂取する、つまり細菌を全滅させる、或いは非常に大きなストレスを抱えて、胃腸の調子が乱れることで、有益な腸内細菌の量が減ってしまうことがあります。消化器官系が乱れると、下痢症状や過敏性腸症候群など他の腸異変を引き起こしてしまいます。腸内環境を整えるプロバイオティクスが豊富な食品を食べれば、有益な細菌の入れ替えは簡単にできます。日々の食事にプロバイオティクスを加えれば、様々な胃腸障害の減少や症状の緩和につながります。同様に、ラクターゼという酵素を消化できない人にとっては、乳糖不耐性を減らす効果もあります。プロバイオティクスはクリーム状の白く柔らかい食材によく含まれていて、日常の食事に取り入れるのに最適です。

ヨーグルト

プロバイオティクスの最高の供給源の一つにヨーグルトがあります。プルプルした商品にはプロバイオティクスの培養が含まれていますが、全てのヨーグルトが同じように製造されているわけではありません。表示に「生きたままの活性培養菌」が入っていると記載された商品を選ぶようにしましょう。

醗酵乳製品

ケフィアやアシドフィルス乳酸菌は醗酵して、プロバイオティクス乳酸菌が付け足されています。このタイプの乳製品はヨーグルトに似た味がして、酸味が少し強めです。一般的な健康食品売場で購入できます。

サワークラウト

南カリフォルニア・メディカル大学によると、醗酵キャベツ、いわゆるサワークラウトはプロバイオティクスが豊富に含まれています。培養菌が追加されていて、醗酵していく過程において活発化するのです。ヨーグルトや培養牛乳が好みでない場合はサワークラウトを選ぶといいでしょう。

プロバイオティック補助食品(サプリ)

プロバイオティック乳酸菌は、様々な補助食品(サプリメント)に入っていて、アシドフィルス乳酸菌やビフィズス菌などを含んでいます。このようなサプリを摂取することは、腸内細菌を入れ替える方法として、非常に良い方法だと思います。サプリは一般的な健康食品売り場で購入可能です。

発酵食品

発酵食品はプロバイオティクスが豊富なので、消化不良を起こすことがないなら、少しだけでも食べるといいでしょう。発酵食品には、醗酵魚、味噌、テンペという大豆発酵食品からできたものがあります。健康食品売り場でこのような大豆食品を手に入れててみてください。健康食品売り場にあるたいていの味噌は自然に熟成され、本物の培養菌を含んでいます。

Original Article: LIVESTRONG.COM Natural Ways to Increase Probiotic Bacteria (英文のみ)
http://www.livestrong.com/article/63086-natural-increase-probiotic-bacteria/

 

 

 

カリフラワーの栄養素ってどうなの?

Posted on LIVESTRON.COM on Jan 24, 2014 | By Frank Whittemore
http://www.livestrong.com/article/258418-what-vitamins-are-in-cauliflower/

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写真:Oxana Denezhkina/iStock/Getty Images 

カリフラワーはブロッコリーやキャベツ、ケール、芽キャベツ等と同じ系統のアブラナ科の野菜です。ブロッコリーと同様に未熟の頭状花で、クリーム色の柔らかい状態で収穫されます。茹でたり、ソテーにしたり、蒸したり、炒めたりと、カリフラワーは栄養満点の野菜で、いくつもの重要栄養素を含んでいます。例えば、ビタミンCやビタミンK、葉酸などは豊富に含まれています。少量ではありますが、その他のビタミン類も含まれています。

ビタミンC
調理した状態のカリフラワー1/2カップには、アスコルビン酸、いわゆるビタミンCが27.5mg含まれています。この量は一日に摂るべきビタミン量のほぼ50%に等しいです。メリーランド大学医療センターではビタミンCは鉄分の吸収と体内の細胞組織、特に、腱や靭帯などの結合細胞、また歯や歯茎を治癒し健康な状態で維持するのに必要不可欠な栄養素であると述べています。ビタミンCは体内の細胞組織の中に入り込んで細胞を損傷させる有毒な化学物質を減らす働きのある強力な抗酸化物質でもあります。

ビタミンK
ビタミンKもカリフラワーに含まれている必要不可欠な栄養素のひとつです。コロラド州立大学公開校プログラムによると、このビタミンは血液を凝固させる要因をつくりだすのに重要な働きをするとされています。1/2カップ分のカリフラワーには、8.5マイクログラムのビタミンKが含まれており、これは平均的な大人が1日に必要な摂取量の8%に相当します。

葉酸
メリーランド大学医療センターは葉酸が他のビタミンB群と共に働いて健康な赤血球細胞をつくりだすのに役立つと述べています。葉酸はまたDNAの発達にも必要不可欠です。葉酸が遺伝要素の生成にもたらす効果が考慮されて、二分脊椎のような特定の先天的障害が出産時に発生しないように、妊婦は通常の食事に葉酸を追加するようになりました。調理したカリフラワー1/2カップだけでも27mcgの葉酸を摂取することができ、この量は1日に必要な量の7%に相当します。

その他のビタミン類
カリフラワーは微量ではありますが、他にも様々な重要栄養素を含んでいます。1/2カップの量にビタミンB6は1日に必要な量の約4%にあたる0.1mgあり、またパントテン酸は1日に必要な量の3%である0.3ミリグラムも含まれています。

微量ですが
米農務省の栄養データベースによると、調理したカリフラワー1カップには、チアミン、リボフラビン、ナイアシンなどを含む特定のビタミン類も含まれています。

What Vitamins Are in Cauliflower? LIVESTRON.COM(英文)
http://www.livestrong.com/article/258418-what-vitamins-are-in-cauliflower/

アスパラガスの効能

Last Updated: Aug 23, 2015 | By Kiki Michelle
http://www.livestrong.com/article/512589-the-advantages-of-asparagus/

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クッキングシートにのせたアスパラガス。写真: doji1989/iStock/Getty Images

アスパラガスはユリ科の春野菜です。アスパラガスはヨーロッパ、北アフリカ、西アジアなど幅広い地域で栽培されています。また栄養価値が非常に高い野菜の一種で、カリウム、葉酸、ビタミンB6、チアミン、食物繊維を摂取することができます。

葉酸
アスパラガスは葉酸の供給源となる、すぐれた野菜の一種です。葉酸は体内で赤血球と遺伝物質を生成するのに役立ち、たんぱく質代謝、細胞の分裂と増殖、そして特定の先天性神経管細胞欠損症予防にも必要となります。アスパラガスには1/2カップの量に132mcgの葉酸が含まれており、それだけで1日に必要な葉酸の33%に当たります。

カリウムとビタミンC
アスパラガスにはカリウムが豊富に含まれています。アスパラガス6本に対して約20mgのカリウムが含まれており、1日に必要なカリウムの半分相当の量に当たります。カリウムは心臓、腎臓、筋肉、神経器官、そして消化器官が適切に機能するのに必要な物質です。鮮やかな緑色をしたアスパラガスはビタミンCの宝庫であり、身体の結合組織形成に必要な物質なのです。

食物繊維、チアミン、ビタミンB6
5.3オンス(約150g)のアスパラガスには食物繊維が3g含まれています。加えて、チアミンが1日に必要とされる量の15%、ビタミンB6が10%も含まれています。食物繊維は腸の動きを正常化させ、血中コレステロール値を下げてくれます。減量にも働きかけ、血糖値も下げてくれます。チアミンとビタミンB6は体内で炭水化物をエネルギー源に変える役割をしています。

その他の栄養効果
アスパラガスには毛細細胞を強くする混合物のルチンも豊富に含まれています。また細胞を破壊してガンを引き起こすフリーラジカルを中性化してくれる抗酸化物質のグルタチオンもアスパラガスには含まれています。5.3オンス(約150g)のアスパラガスには1日に必要なビタミンAの8%が含まれています。ビタミンAは細胞の増殖と成長、また網膜の形成にも必要です。

 LIVESTRONG.COM: The Advantages of Asparagus (英文)
http://www.livestrong.com/article/512589-the-advantages-of-asparagus/

葉物野菜が腸の健康の鍵を握る

2016.3.1 , EurekAlert より:
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53321&-lay=lay&-Find

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葉物野菜に豊富に含まれる含硫糖分子スルホキノボースが腸内の善玉細菌の増殖を助ける、という豪州メルボルン大学からの研究報告。これにより、新しいクラスの抗生物質を開発できるかもしれないという。

この発見は、“善玉”細菌がどのように私たちの腸を保護し、健康を促しているかを説明する鍵となるという。そして、葉物野菜は、善玉腸内細菌の餌となり、悪玉腸内細菌が腸内に棲み付く能力を制限するために必要であることを示している。

研究チームは、これまでに知られていなかった酵素を同定した。細菌、菌類、他の生物は、この酵素を利用して、葉菜類に含まれるスルホキノボース(SQ)という糖を餌とする。

毎年、ホウレンソウなど葉物野菜は、世界中で大規模にこの糖を作り出している。その量は、世界の年間鉄鉱石総生産量に相当するという。

この発見は、善玉腸内細菌の増殖のために利用できる可能性があるという。「私たちが葉物野菜を食べるたびに、善玉腸内細菌がエネルギー源として利用しているSQ糖をかなりの量摂取することになる」とゴダード・ボーガー博士は語っている。

「例えば、重要な防御菌である大腸菌は、エネルギー源としてのSQを利用する。大腸菌は、悪玉菌の成長とコロニー形成を防ぐことができる」

「大腸菌は、私たちの腸内に必要で重要な細菌である。我々は、葉物野菜に含まれるこの糖分子の摂取が、健康な腸内細菌、消化器系の健康の改善と維持に重要な要因となるだろうと推測している。」

研究チームは、細菌が成長するために、植物からその糖をどのように抽出するかを明らかにした。「我々は、YihQという酵素を発見した。細菌は、この酵素を利用して、この硫黄含有糖SQを餌として吸収し、代謝する」とウィリアムズ教授は述べている。

「硫黄は、すべての生物の必須成分であるたんぱく質を構築するために重要である。SQは、硫黄を含む唯一の糖分子であり、細菌が糖分子を“消化”すると、硫黄を環境に放出する。これにより、他の生物が硫黄を再利用できる。つまり、硫黄は、世界的な“硫黄サイクル”に再び戻ることになる。」

ウィリアムズ教授は、この経路は珍しいが、生物には豊富であると述べている。

「この研究は、地球上の生命に必須の元素である硫黄を、どのように生物が利用し、リサイクルするかという50年の謎に答えるものである」と教授は述べている。「注目すべきことは、酵素YihQは、ありふれた景色の中に隠れていた上に、ありふれた大腸菌が生成することである。」

この発見には、いつか全く新しいクラスの抗生物質を開発するために利用できるという重要性もある、とボーガー博士は述べている。「ますます多くの細菌が、既存のクラスの抗生物質に耐性を獲得しているので、新しい戦略が必要とされている。」

「我々は、善玉腸内細菌はそのまま残して、大腸菌や食中毒の原因となるサルモネラなど他の有害な病原体に対して、抗生物質が選択的に届くように、このような広く存在する酵素を利用することが可能になると考えている。」

出典は『ネイチャー化学生物学』。 (論文要旨) 

LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53321&-lay=lay&-Find

大麦は糖尿病の予防に有効かも

2016.2.10 , EurekAlert より:
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53060&-lay=lay&-Find

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大麦をたくさん食べることで血糖値を低下できるかもしれない、というスウェーデンのルンド大学からの研究報告。

この秘密には、大麦に含まれる特殊な食物繊維が鍵となっているようだ。これが、人々の食欲や心血管疾患を予防しているのかもしれない。「短期間であっても、適切な食物繊維を選択することは、健康状態を改善した」とアン・ニルソン准教授は述べている。

研究は、健康である中年を対象とし、大麦粉を85%含むパンを1日3食(朝食、昼食、夕食)提供した。これを3日間行った。対象者への介入が終わった後、約11-14時間後に、糖尿病や心血管疾患のリスク要因となる検査値を調査した。

その結果、介入後14時間までに、参加者の血糖値やインスリン値が改善され、インスリン感受性が高まり、食欲が抑えられた。この効果は、大麦粉に含まれる特有の食物繊維が腸に達した時に、善玉菌を増やし、食欲や代謝に関わる重要なホルモンの分泌を促すためである。これが、慢性疾患となる糖尿病や心血管疾患の発症予防に働くようだ。

スウェーデンのヨーテボリ大学が行った先行研究でも同様に、大麦粉特有の食物繊維が、血糖値を改善し、腸内環境を改善するプレボテラ・コプリ(Prevotella copri)細菌を増加することを発見していた。

大麦粉特有の食物繊維の効果は、個人の腸内環境の状態に影響を受けるため、P.コプリが不足していると、効果は弱まる。しかし、大麦粉を食べる頻度や量を増やすと、その細菌は増加するという。研究者らは、他にも健康な血糖値を維持するために、全粒粉を使ったパンを選ぶ、大麦をスープに入れる等のアドバイスも示している。

 

出典は『英国栄養学雑誌』。 (論文要旨)

LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=53060&-lay=lay&-Find

 

人形の町

Posted on THE HINDU on February 21, 2016
http://www.thehindu.com/todays-paper/tp-national/town-of-dolls/article8262710.ece

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埼玉県鴻巣市にある鴻巣駅前のショッピングセンターで7mの高さを誇るピラミッド型のひな壇が展示されています。日本全国から1830体以上の雛人形が寄付され、人形の町としての地域PRとして3月6日まで展示されます。――写真:AFP

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3月3日は女の子の節句で「ひなまつり」で、女の子の健康と幸せを願う日です。ひなまつりが世界中で人々を魅了させるような特別なイベントなのは、女の子が誕生した時に各家庭で用意される雛人形があるからでしょう。

典型的な雛人形とは、7段祭壇のそれぞれを特定のアイテムで装飾したものを指します。1段目にはお内裏様とお雛様、2段目に三人官女、3段目に五人囃子、それ以降には右大臣、左大臣、仕丁、家具や籠車、お花など、所定の位置に設置します。7段がフルセットとみなされていますが、最近では5段作りや3段作り、またはお内裏様とお雛様だけを飾った1段作りの物も主流になっています。

インドの地元新聞THE HINDUの記事でも取り上げられるほど、ひなまつりは国際的な認知度があると言えます。

遺伝子に合った減量プログラムの時代がもうそこに!

2016.1.4 , EurekAlert より:
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=52528&-lay=lay&-Find

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肥満の人々を救うための次の大きな進歩は、個人の遺伝子データを用いてカスタマイズされた食事や運動計画を立てることであろう、という米国テキサス大学からの研究報告。こうしたアプローチは「精密減量」と呼ばれているようだ。

『肥満学』誌に掲載された減量関連遺伝子の最新の報告には、専門家が現在知っている減量と体重増加に影響を及ぼす全ての因子が要約されている。これによって、遺伝子情報と非侵襲的にポータブル機器で収集したデータから簡単に個別化された減量指導ができるようになる日も遠くないだろうという。

「私は5年以内と考えている。人々が遺伝、行動その他洗練されたデータを用いて個別化された減量管理計画を立て始めるようになるのは」と主任研究者のモリー・ブレイ教授は語っている。

ブレイ教授によれば、患者は遺伝子配列決定のために唾液検体を採取し、それ以外の環境因子、食事、身体活動、ストレスなども自動化されたセンサーによって測定されるようになる。これらの情報をまとめて処理するコンピュータ・アルゴリズムが開発され、患者は自分の目指す体重を実現するための、その本人のベストの推奨法を教えられるようになる。

ゲノム配列決定技術のコストが劇的に低下しており、環境因子や行動をリアルタイムでモニターするポータブル機器も増えていることから、専門家であれば既に研究的にこれらを実施することが可能になっているという。現時点での課題は、これらのデータを分析するためのツールを開発することであるという。

「我々は短期の減量ならすでに人々を助けるいろいろな情報を知っている」とブレイ教授は言う。「だが長期の減量についてはそうでもない。我々は体重のリバウンド現象については、行動学的にも生物学的にもほとんど理解していない。」

複数の研究プロジェクトで、BMIの変動の半分は遺伝因子によるものであることが示唆されている。残りの半分は食事や身体活動を含めた環境因子である。そのため、個人がもつ遺伝因子の種類によっては、例えば運動による効果が出易い人と出難い人がいるといった場合が想定される。

「遺伝子が減量の成功の鍵を握っていると知ったら、だれも’そりゃ素敵だね、俺はただ運動したくないだけさ’とは言わないだろう」とブレイ教授は語っている。「彼らは’ああ、ありがとう。とうとう私が他の人よりもたくさん動かないと駄目なことを認識してくれる人が現れたんですね’と実際には言うだろう。そして、それから私が思うに、彼らはほんの少しその人々に感謝してやる気を高めるだろう。」

「我々は、食行動を突き動かすもの、脂肪細胞がどうやって形成されて、肥満によって代謝がどう変わるのかを理解する上で、大きな一歩を踏み出したところである」とブレイ教授は語っている。「このデータの恵みを生かした効果的な治療法をいよいよ生み出すときが来ている。」

 

出典は『肥満学』。 (論文要旨)   

LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=52528&-lay=lay&-Find