30代以降の運動不足は、女性の心疾患リスクを高くする

 2014.5.12 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=44431&-lay=lay&-Find

週30才を過ぎての運動不足は、過体重・喫煙・高血圧よりも心臓病を発症するリスクが高くなる原因となるようだ。オーストラリアのクィーンズランド大学とシドニー大学による研究。

研究チームは、過体重(高BMI)・喫煙・高血圧・運動不足というオーストラリアにおける4つの既知のリスク要因による、女性の 生涯における心臓疾患の発症リスクの定量化を試みた。これら4つの危険因子は、高所得国の主要な死亡原因である世界中の心臓病の半分以上の原因にもなって いる。

研究チームは、1921-6年、1946-51年、1973-8年に生まれた女性の健康を1996年から長期に及び追跡している   “オーストラリア女性の健康縦断研究”に登録している32,154名の参加者の、4つの危険因子の普及率を推定した。

その結果、22-27才の女性の喫煙率28%は、73-78才では5%に下落した。しかし、運動不足及び高血圧の有病率は年齢を追うごとに着実に増加していた。過体重は22-64才までは増加し、その後減少していた。

また、“世界疾病負担研究”の相対リスク推定値を使用し、オーストラリアの女性に適用したところ、相対リスクのデータにより、特定の危険因子がある女性は、その危険因子がない人に比べて心臓病を発症する可能性があることが示された。

有病率と相対リスクデータを組み合わせたところ、30才までは喫煙は59% PARと、心臓病の最も重要な原因である事が明らかとなった。しかし30才から80才後半までは、身体活動レベルの低さが最もリスクが高くなる原因となっていた。
研究チームは、仮に30-90才の女性が全員最低でも中程度の身体活動を週に150分間と言う推奨運動量を実施した場合、オーストラリアだけでも毎年2,000名以上の中高年女性の命が救われると推定している。

研究チームは「若い人の喫煙を抑制する継続的な努力も必要だが、運動不足の解消にも力を入れる必要がある。また、生涯にわたる身体活動の促進と維持のための国家プログラムで、公衆衛生上の優先順位を現在よりも女性におく必要がある」と結論付けている。

出典は『英国スポーツ医学雑誌』。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=44431&-lay=lay&-Find