東京・足立区の給食室

足立区の給食室今 足立区の給食室に凄く熱いまなざしが、日本中から、注がれているのをしってますか。 日本一おいしい給食を目指している、、、とのキャッチコピーも行政の保守的な発想とは一歩まえに出ている感じがあります。 私が先日ラジオインタビューしたのは、この本を出版した足立区の美味しい給食担当係長の、、さんです。

私が栄養学者としていつも問題点がないわけじゃないとおもっていたのは、センター方式で、民間業者に委託されている学校給食でした。 メニューもうどんとご飯がかさなっていたり、うどんもビニール袋から生徒が出して汁につける、、ということや、先割れスプーンなど、およそ食育とは正反対の傾向がありました。。。と言ってもこれは今から10年以上も前の話です。

今は全校区で、給食も改善傾向にあり、和食を食べさせよう、お箸を使える子に。など改善されつつあります。その中で足立区の取り組みが突出しているのは、女性区長自らがこれを政策におした、5年前からです。 美味しい給食であれば、そこには必ず幸せの笑顔が溢れます。勿論栄養バランスは全国どこでも今では12栄養素をしっかりいれたメニューを計算してはいるようにしてあるので、子供の身体、そして、味覚形成、大脳にも良い働きが期待されます。塩分は一食3gで薄味です。

現代の濃い味指向は行列のできるラーメンを食べればわかるように、、いっかいqで5から10gに達するほどで、毎日こんな傾向であれば、薄味嫌いになるのは子ども達でも当然のことです。 ところが、足立区の給食は出汁を天然出汁以外は使わない約束で、そのしっかりしたベースがあれば薄味で美味しく食べられることを立証したのです。 立証はどうやって???

これは食べたものが嫌いなら残食了解になって現れるので、量をしっかり測定すればできるのです。足立区の素晴らしいところは、全校でこれに取り組んできたことです。 小魚、レバー、ヒジキ、わかめなどのメニューだと普通はその日に限り残食が増えるのですが、美味しい給食だからそれがなく、平成22年では小学校残食5・5パーセント、中学校10パーセントと少なく、しかも美味しさ楽しさ、味付けの工夫で2年間で4パーセント残食がさがっているのも素晴らしいです。 子供達は魚のメニューも、大豆、海藻のメニューもしっかり美味しくたべています。さらにこの1食に使われている野菜の量は250g前後、そして10から15の種類の野菜がるかわれているのです。

一色当たりの材料費は254円。コーヒー一杯分。 家庭で同じ材料を用意して作れば多分500円近い材料費になるかもしれませんが。。でも関わっている栄養士さんや、給食センターの人たちが美味しい給食を一岩となって努力すると、奇跡を起こすことができるという証拠でしょう。実際子供達は97パーセントと子どもが、こんな飽食時代にもかかわらず給食時間を楽しいと答えているのです。 未来をになう子供達が、美味しい給食、楽しい、笑顔の給食を毎日食べてるとどうなるでしょうか。20年後、30年後の大人になっても健康、硬いものも嫌がらず食べて、またそのような料理を家庭で作れるひとになる。 そして、その延長上には和食とお箸で培われた聡明さ、優しさがあふれる日本がいめーじされます。それは私の考えすぎでしょうか?

一冊の本が今日本中の給食に良いインパクトを与えつつあるのも嬉しいかぎりです。