GABAの効果について

20150527

最近では、デスク上に常備しています。

先日、寝かせ玄米についての記事を書きました。玄米は炊き上げる工程中に醗酵させることで酵素が活発化するとお話しました。中でも、玄米にはたっぷりとギャバが含まれているということ、またギャバの効能についても触れました。ギャバという言葉ですが、結構よく耳にしませんか。最近では、サプリメントを始め、飲み物やチョコレートのパッケージにも「ギャバ」の表示が見られることから、少し詳しく調べてみました。

 まず始めに、ギャバとは一体なんでしょう。ギャバは哺乳類の脳や脊髄に存在する天然アミノ酸で、中枢内抑制性伝達物質のひとつです。私たちの副交感神経に働きかけて、興奮を鎮め、リラックス状態に導き、自律神経のバランスを整えてくれます。また、痛みやストレス、恐怖感を取り除き、気分の抑揚をコントロールしてくれます。ギャバは就寝中に合成され、成長ホルモンの生産を促進し、快眠効果をもたらしてくれます。

言い換えると、脳内のギャバの量が減少すると、イライラして怒りやすくなり、情緒不安定になります。寝つきが悪くなり、睡眠不足になり、ますますギャバの量が減る・・・という悪循環を引き起こすのです。

ギャバには、高血圧や動脈硬化、心臓病や脳卒中などの予防にも役立つほか、子供の多動を静める働きやうつ病を改善させる効果もあるとされています。

これらを踏まえると、ギャバは私たちが日常的に心身ともに健康な状態でいられるために必須の成分なのです。1日に必要な量は、個々の健康状態、精神状態によってまちまちですが、一般的には10mg~20/30mgの摂取が好ましいとされています。ギャバは様々な食品に含まれています。例えば、穀物。中でも、発芽玄米には100gあたり10mg、白米の10倍ものギャバが含まれています。つまり、発芽玄米を1日1食、1膳分食べるだけで、最低限のギャバを摂取できるというわけです。またギャバだけでなく、その他の栄養分も豊富な栄養分も含んでいることを考えると、お手軽な健康食材ということがわかります。

ギャバを含む他の食材としては、漬物や味噌、納豆などの発酵食品。トマトやスプラウトなどの発芽野菜、小魚などがあります。こうして見てみると、一汁三菜を基本とする和食は本当に理想的な健康食だと思います。

季節の変わり目、年度の切り替わりのこの時期、特別な理由もなく、イライラしている、疲れが取れない、頭がスッキリしない、というような症状のある方は、一度、食生活を見直してみましょう。普段から意識してギャバを摂取できれば、夜の休息時間の質が高まり、日中も活動的になれることでしょう。