週末トレッキングに出かけませんか? ②

初登山を経験し、すっかりハマってしまいました。確か、登山中はかなり足腰を使い、心拍数も上がって息苦しい局面もあったはずなのに、楽しい記憶しか残っていません。なぜでしょう?わたしの場合、理由のひとつは経験豊富な友人の存在です。彼女は全行程をリードし、栄養補給にも気を遣ってくれました。おかげで、心身ともに疲れなかったのです。

しかし、最大の理由は、森林浴を満喫したこと。普段から近くの公園を歩くなどして、緑に親しむようにはしていますが、山から流れる水の音を聞きながら、うっそうとした木々の間を歩くなどということは、都会ではなかなかできません。

森林浴は、精神的にも科学的にもなんらかの効果があるようです。鮮やかな緑の木々と川のせせらぎを見聞きするだけでも心が落ち着きますが、それだけではないようです。森林、特にマツやヒノキなどの針葉樹林では、樹木が発散する化学物質、フィトンチッドが豊富です。フィトンチッドは殺菌作用を持つ揮発性の物質。森林独特の、清々しく爽快感のある香り。それがフィトンチッドです。木の生命力は計り知れず、だからこそ日本人は昔から自然に畏怖を感じ、神として祀ってきたのでしょう。また、森林浴は抗ガン効果のあるNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させる作用があるとの研究結果があり、医学的な森林浴を森林セラピーと呼び、全国50か所以上の森がセラピー基地として指定されています。

どうですか、山を歩いてみたくなったでしょう?
2時間ほどで登れる小さな山であっても、イザ行くとなると手ぶらではいけません。トレッキングに出かけるにあたっては、それなりの準備が必要になります。とはいえ、初心者がいきなり本格仕様の用品を買い揃えるのは早すぎると思いますので、初心者の立場から、必要最低限のトレッキング用品をご紹介したいと思います。

必ず必要なもの
トレッキングシューズ:長く歩くので、必ず自分の足に合ったものを選ぶこと。
ストック:急こう配の上り下りのとき、体を支えるのに重要です。2本あるとなおよい。
デイパック:しっかりした素材で大きめのリュックサック。
服装:長袖の上着、長ズボンが基本ですが、通気性のよいものを。
帽子、手袋:写真右の手袋は園芸用。エンボス加工。100円ショップで買えます。
雨具:山の天気は変わりやすいのでポンチョが便利。これも100円ショップで買えます。
水: 1リットル。煮炊きする場合はさらに用意のこと。

ファーストエイドキット:絆創膏、消毒薬、ガーゼ、必要な薬など。
食事:汗をかいた後冷えるため、スープなど温かいものがあるとよい。
非常食:チョコレートやバータイプの高カロリー食品、糖分の多いもの。
地図、カメラ、スマホ: スマホはGPSなどが使える場合もあるのであると安心。
懐中電灯:万が一暗くなったときのために、小型の懐中電灯を。
レジャーシート:休憩のとき、服が汚れないように。

あると便利なもの
タオル、着替えの下着:多量に汗をかいたとき、または帰りに温泉に入るために。
ポータブルストーブ:お湯を沸かせると、温かい食事が取れて便利。
アミノ酸タブレット:途中、2000mgほどを数回に分けて摂ると、疲労回復が早い。
クマよけのベル:友人が付けていました。実はわたし、その音を頼りに歩いていました。
日焼け止め、虫よけスプレー、災害用ブランケット。
ビニール袋、トイレットペーパー:イザというときのために。

必要な用品がそろったら、さあ出かけましょう!なるべく安定した天候の日を選んで行きたいものです。また、万一急な天候の変化や急に体調が悪くなった場合には早めの判断で下山しましょう。無理は禁物。何より、自然に触れ、楽しむことが重要です。

いま、とても行ってみたい場所があります。次回のトレッキングが実現したら、報告したいと思っています。

Reported by 菅原研究所 青池ゆかり