リバウンドの原因は「満腹センサー」の異常

2013.9.17 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=41569&-lay=lay&-Find

ひとたび肥満になってしまうと、満腹を感じて脳に伝える働きを持つ胃のセンサーが故障してしまう。そうなると、ダイエットしても元には戻らない―オーストラリア・アデレート大学の動物実験から。ダイエット成功後にも高確率でリバウンドしてしまう理由はここにあるようだ。

高脂肪食を長期間に渡り摂取すると、脳に満腹感を伝える胃の中の神経は鈍感になってしまうのだという。

「胃の神経の反応は、通常の食事に戻した後も正常には戻りません。つまり、元々健康であった者と同程度の満腹感を得るためには、肥満者はより多くの食べ物を摂らねばならないということです。」と研究チームのペイジ氏は語っている。

「食物摂取を制御することで知られるホルモン・レプチンは、満腹信号を送る胃の神経の感受性を変えてしまいます。通常の状態では、レプチンは食欲を抑えます。しかし、肥満で高脂肪食を摂っている場合の胃では、レプチンは満腹感を検知する神経を鈍らせてしまうのです。

これら2つのメカニズムが組み合わさって、肥満者に負のサイクルをもたらします。そのため、肥満者が満腹感を感じるためには、たくさん食べなければならなくなるのです。

肥満者、減量中の人、減量に成功して体重を維持しようとしている人にとって今回の結果は非常に重大な影響を持っています。そして残念なことに、減量に成功した後も胃の神経の鈍感さは正常に戻るわけではないこともわかりました。」

絶望的に思える結果だが、ひとすじの光も残っている。この神経の異常は、一生治らないのか、または単に長期間持続するというものなのかまでははっきりわかっていないとのこと。

ダイエットをした人のうち、体重を維持し続けられるのはわずか5%にすぎず、ほとんどの人は2年以内に元通りの体重に戻ってしまうという。さらなる研究によって、神経の異常が残る期間や、薬などによって胃の感覚を正常に戻せるかどうかの検討が必要だ、とペイジ氏は結んでいる。

いずれにしても、今のところ肥満でない人はとにかく肥満の領域に入らないようにすることが大事だろう。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=41569&-lay=lay&-Find