脳は人工甘味料にはだまされない

2013.9.25 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=41682&-lay=lay&-Find

カロリーを抑えるために人工甘味料を使った清涼飲料水が増えているが、エネルギーの低い甘い飲み物をとることはさらに糖分を取りたくなることにつながるかもしれないという、エール大学による報告。

研究チームは本物の砂糖水と人工甘味料水、両者の混合液を用意し、マウスを使った動物実験を行った。空腹時に砂糖水や人工甘味料液を与えて甘味を覚えさせ、その後どちらの甘さを好むようになるかを調べた結果、どのマウスも、だんだんと人工甘味料ではなくカロリーの高い砂糖液のほうを好むようになった。

この時、マウスの脳の生理学的な状態を調べるためにドーパミンレベルのシグナルの値も調べたところ、砂糖水摂取時にその値が高くなることが分かった。ドーパミンは心地よさを感じるための脳内化学物質である。糖分が細胞内で分解されエネルギー源として使われるときにこのシグナルを出す。

甘い飲み物で満たされた気分になるのは、その「甘味」ではなく、「エネルギー量」によるところが大きく、甘いけれどエネルギー量の少ない人工甘味料を使った清涼飲料水では脳は「満たされた」状態にはなれない。マウスだけではなく人でも同様のことが言えそうだ。

「高カロリー飲料は肥満の主な原因の一つである。しかし、甘いだけでカロリーのない飲み物を頻繁に飲んでいると、よりカロリーの高い飲み物がほしくなるかもしれない。必要最低限の砂糖と人工甘味料を組み合わせた「真ん中あたりの幸せ」が一番の解決策だ。」と研究チームのデ・アロージョ教授はコメントしている。
・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=41682&-lay=lay&-Find