30歳の成人式


昨年12月末にいわき市で開かれた「30歳の成人式」。

寄せ書きも行われ地元への思いをつづった(30歳の成人式inいわき実行委員会提供)

1月の第二月曜日は成人の日です。日本では20歳で成人とみなされ、一個人として社会的責任も負うことになります。
18歳で高校卒業を機に就職や進学で地元を離れる若者の多くは、この成人の日に地元に戻り、旧友達と一緒にお祝いします。ほんの2年前まで学生だったのが嘘のように、凛々しい姿を見せる若者。大人の仲間入りをした彼らのほとんどがこれからの人生に前向きです。

さて、成人式=20歳なのですが、ここ数年、30歳の成人式が執り行われている地域もあるようです。法的には20歳が成人とされていますが、実際にはまだ大学生や専門学校生、社会人であってもまだまだ経験も浅い。大人と呼ぶにはまだ何か足りないというのが現実。

それに比べて、30歳というのは、成人してから10年間、誰もが否応なく現実社会で様々な経験をします。大学にいった、行かなかった。スムーズに就職した、もしくは転職を余儀なくされた。結婚した、またはすでに離婚をした。など、10代の10年間とは明らかに密度の違う10年を20代は過ごすことになります。
そのような人生経験を通して、本当の意味で「大人になった」として、30歳の成人式と題して故郷で旧友と再会する場を設けているようです。

30歳、仕事にもある程度慣れ、積極的に社会貢献にかかわろうとする時期。地元で旧友と再会し、思い出話に花を咲かせることで、ビジョンを広げ、ビジネス展開のヒントを見出し、さらには同郷者だからこそ手を取り合って地域活性化につなげることができる。今、このような活動が日本各地で広がりつつある。

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参考記事: 産経ニュース「30歳の成人式」広がる “本当の大人”が集い地域活性策を練る 婚活、ビジネスの場にも (日本語のみ)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140112/trd14011223460009-n1.htm