なぜ大都市と比べて地方、僻地に肥満児が増える?

肥満児はアメリカの50パーセント。それに比べて日本では8パーセント、一番多い僻地で13パーセントです。数字からみると、肥満児が多いわけではありませんが、ここ20年の間に、肥満児は男子で6から12パーセントに増加していることをみると、やはり食生活の洋風化も原因であり、それと同時に、朝ご飯をしっかり食べなくなってきていることとも関係あります。しかし2006年からは肥満児は少し減少している傾向もあり、それは嬉しい傾向です。

 少し前にこのブログでも取り上げたように、地域や学校給食での日本食への食育の実践があります。この給食の改善は今全国に広がりつつあるので、その結果は肥満児の減少という目に見えるところに出てきているのも嬉しいことです。

ところで、一番不可解なのは、なぜ運動する大自然もない大都会で、一番肥満が少なく、自然がいっぱいありそうな地方や僻地で一番肥満児が多いのは、誰も理解しがたいことでしょう。

一番の理由は、今では20年前とは違っていて、子供たちが例え大自然一杯の場所であっても子供達だけで、何時間も外で遊ぶ時代ではなくなっているからです。  しかも地方の方が両親が共稼ぎで、働いている率が高く、その間祖母が子供達の面倒を見ている率が多いので、甘い間食やジュースを与えることを愛情と思って与えているという傾向があるのです。

またサッカーに運動に行くのも、親と一緒に車で行って、車で帰ってくるので、歩いてどこでもいかなければならない都市の子供にくらべて、歩いている歩数は地方の子供の方が少ないのです。

今後、日本の所得水準が年々下がる傾向にあると、ますます長時間の共稼ぎ労働になる可能性もあります。母がくたびれ切った時にケータリングのピザ、お菓子、ゲームソフト、インスタントラーメンなどが家の中に一層はびこってくることも考えられるのです。昔のハツラツとした子供達の笑顔があふれる、どこにでも子供達が溢れている小さな地方都市を作って行くために、大人たちがしっかりと考えて、しっかり行動することが今もとめられているのです。