外ヅラと内ヅラ?二面性を持って生きているひと、いませんか?~その①

米国でプロザックという薬が出た頃は、すごく喜ばれて、一時はパンクな歌まで流行っていました。今では日本でもうつ病の患者が増えていて、テレビの宣伝でも、「うつは心の風邪です。そんな時にはお気軽に専門医に相談しましょう!」というCMをよく見かけます。

先日大きなオフィスビルの中で開業している歯医者に行ったら、そのうつ病のCMの話題になりました。 その40代の女医さんは、「心の風邪という言葉で、すぐに治せるからおいでという誘いに乗っている人が多いようだけど、あれは大変な問題だと思う」とちょっと顔をしかめていいました。

「なぜ」 と私が聞き返すと、「歯の治療でずっとここに通って来ているサラリーマンの人が、うつの薬を軽いのから飲み始めるでしょ。 はじめは普通なんだけど、年を経るごとに段々と言葉も態度もおかしくなってしまって、簡単に風邪みたいに治るどころか、最後には会社にも来られなくなって、休職、退職してしまう。オフィスビルで治療にあたっていると、そういう人がもう何人もいるわ。こちらも、クライエントが減ってしまって困りものよ」と彼女。

そうなんだと、考えさせられる問題です。 ところで、現代では派遣社員の人はいつもずっと働き続けられるわけではないと、仕事がない時に備え貯金を崩さないように心掛けていますが、一方正社員の人は、いつこの会社が傾いてリストラに遭うか、威張れる会社でスター街道をまっしぐらの人も、年をとって、別会社に出向を言い渡され、給料もいきなり2/3ぐらいに減らされる、という、年長者に対する厳しい現実を横目で見ていて、すごく大変、社内の競争に負けられない……と、いつもストレスにさらされています。