照り焼き ④

つやっとした照りと香ばしく食欲をそそる匂いで思い浮かぶ日本の料理にうなぎのかば焼きと焼き鳥がありますが、うなぎのかば焼き、焼き鳥ともにその店独自の伝統のたれを持っており、たれの味がうなぎのかば焼きや焼き鳥の味を左右するといっても過言ではありません。

基本のたれは醤油と砂糖をベースにしたものですが、そこにうなぎや鶏肉の脂が混ざり、風味が年月を経るごとに増してきます。長年培ってきたたれはお店の一番の財産であり、火事や災害があったときは、まず一番にたれの入っている甕を持ち出すと言われているほどです。

―うなぎかば焼きー

うなぎ白焼き4串、しょうゆ大さじ6、砂糖大さじ4、みりん大さじ2

1.みりん、砂糖を鍋に入れて火にかけ沸騰したら、醤油を入れてひと煮立ちさせ、火を止める。
2.うなぎ白焼きはフライパンに入れて弱火にかけ、水大さじ2を回しかけ、ふたをして5分ほど加熱する。
3.①の調味料を全体に回しかけ、調味料がうなぎにからみ照りが出たら火を止める。
4.ごはんの上にのせるとうな丼になる。

―さんまかば焼き風―

さんま4尾、小麦粉大さじ4、油大さじ4、醤油大さじ2、みりん大さじ2、砂糖大さじ1
大根適量、青菜適量

1.さんまは頭を落とし、内臓をとり、三枚におろす。さっと水洗いして、キッチンペーパーなどでよく水気をふき取る。
2.①のさんま全体にうすく小麦粉をまぶし、油を熱したフライパンに入れて両面をこんがりと焼く。
3.醤油、みりん、砂糖を合わせたものを②の中に入れて、汁気が少なくなったら火を止める。
4.大根おろしと青菜の茹でたものを添える。

―BBQ―

豚肉500g 鶏肉500g ピーマン 玉ねぎ にんじんなど野菜適量
醤油大さじ8 酒大さじ8 砂糖大さじ3 ゴマ油大さじ3

1醤油、酒、砂糖、ゴマ油を良く混ぜ合わせ、肉を漬け込む。
2野菜は食べやすい大きさに切る。
3熱した網の上に肉、野菜をのせ焼けたものから順次食べていく。

沖縄のBBQ

ビーチが生活圏内にある沖縄では、ビーチパーリーと称して、海岸でバーベキューを行うことが多いです。ビーチへは、泳ぐためよりも、バーベキューをするために行くと言っても過言ではありません。整備されているビーチであれば、ほとんどがバーベキュー設備を完備していて、機材一式もレンタルできるようになっています。食材を注文すれば、機材と一緒にビーチまで配達してくれるお肉屋さんも多数あります。

梅雨明けしてから10月初旬頃までは、オンシーズンのため、県内各地のビーチはどこもバーベキューを楽しむ人でいっぱいです。またビーチでなくても、キャンプ場や大きな公園(認可されている所のみ)、または個人宅の庭などでも、日常的にバーベキューは行われています。

バーベキューは準備する機材や食材の量や手間などを考慮してか、普通は10名以上の大人数で行います。平均して20名ぐらいが一般的です。親戚一同、職場一同、スポーツクラブの仲間、子供の習い事の仲間、同窓会など、とにかく何らかの理由をつけて、ひと夏に少なくとも一回はビーチパーティーをするものです。中には、夏中、毎週末、ビーチパーティーに参加する人もいるはずです。

またビーチパーティーは大抵、一日がかりです。お昼前に準備を始めて、夕方、日が暮れるころまでビーチに滞在します。都合のいい時間に来て、好きな時間に去るようなフリースタイルのパーティーです。注文した食材を食べきるまで、ゆっくり過ごすものです。食材にはいろいろな部位のお肉、ソーセージ、焼きそば、野菜、おにぎりなどが含まれており、ちょうどいいサイズにカットされているので、焼くだけでOKです。それ以外にも各自がいろいろ持ち合って来るので、結構、豪勢になります。

バーベキューは楽しいのですが、味が短調になりがちなので、いくつかソースを用意して、バリエーションを楽しめるようにするといいでしょう。市販のステーキソースや焼肉ソースだけでなく、今回のシリーズでご紹介した照り焼きソースを使うと、味の変化を楽しめます。シーフードにも合うので、料理の幅が広がること間違いなしです。