沖縄の野菜紹介③ なーべーら~(へちま) パート2

東洋医学では、夏に採れる野菜は特に皮膚の消炎作用を持ち、その汁をつけることで炎症をおさえ、それで皮膚の細胞のDNAが切れるのを防いでくれ、これは引いては皮膚がんの予防につながるとしています。 消炎作用の主なものは、カリウムとされていますが、それ以外にもまだ今後解明され、注目される物質があると思われます。 夏に採れる野菜、例えば、きゅうりをパックで使ってきた女性の知恵も同じものですが、特に熱帯地方で採れるものほど、その消炎作用が強く現れます。 たとえば、アロエベラいりの消炎剤はビーチのお店ではよく売られていますが、これは最も体を冷やす作用が強いものです。

アロエベラジュースを冷やしてたくさん飲むと、冷えすぎて下痢することがありますが、この下痢を利用したのが、アロエベラの便秘解消ジュースです。冷え性の人には、熱帯の野菜ジュースの飲み過ぎは厳禁ですが、逆に汗っかきで、体重増、 便秘の人には、消炎効果の延長上にある、体を冷やす、緩下剤効果で、便秘をとり、おまけに体重も減量できる熱帯産の野菜や、アロエベラはオススメです。

このように常に旬の食材を採ることを意識すれば、私たちも自然の摂理にかなった体つくりができるものです。では最後に冒頭でご紹介したヘチマを使った定番の沖縄家庭料理、「なーべーらーんぶしー」を紹介します。「なーべーらー」は沖縄方言でヘチマ、「んぶしー」は味噌で軽く煮たものという意味です。
ヘチマ自体の味はたんぱくなので、豚肉や味噌との相性が抜群なのです。

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「なーべーらーんぶしー」

(材料)
ヘチマ1本
木綿豆腐 半丁
スパム(豚肉でも美味)
味噌大さじ1
出汁大さじ3
砂糖(お好みで)

[作り方]

ヘチマは皮をむいて、1cm幅の輪切り、豆腐は水切りして大きめに切る。
スパムは1cm幅の短冊にする。

鍋に油を熱し、中火でポークを炒め、豆腐を加えて色づくまで炒める。
ヘチマを加えたら、強火にし、色鮮やかになるまでサッと炒める。

ヘチマから水気が出て、しんなりしてきたら、だし汁に味噌(と砂糖)を溶いて加える。トロミがつくまで少し煮込んで出来上がり♪

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スパムを豚肉に替えても美味しくできますよ。出汁の代わりにコンソメスープにしたり、スープの量を増やして、カレーやシチューにしたり、そのまま味噌汁に入れてもいいです。強火でサッと炒めて、塩コショウで味付けした野菜炒めでもいいし、天ぷら粉を付けて、カラッと天ぷらにしても美味しく頂けます。

栄養満点のヘチマ、特に食用ヘチマは沖縄以外ではまだ流通していなくて、入手困難かもしれませんが、見かけたときは運命の出会いだと思って、是非お試し下さい。あのトロットロの食感がやみつきになること間違いなしです。