暑い国でごみ処理に革命①

今回はインドネシアにTV特番の取材に行ってきました。そのレポートを中心に、エコと健康のテーマを書いて見ましょう。

インドネシアのスラバヤという地方都市では、世界の熱帯開発途上国と同じく、ゴミ処理が大変な状態になっていました。 高倉さんはこの問題の解決に立ち上がったひとです。EMという微生物を使って世界中で、同じくゴミ処理から、水質まで解決している沖縄の比嘉照夫先生がいますが、その先生のテクノロジーとはちょっと違うけれども共通点も多いこの処理方法です。

まず個性的なのは菌を日本から持っていかずに現地調達というところでしょうか。
材料は腐葉土、米ぬか、味噌、麹、ヨーグルト、納豆、キノコなどで、これをまぜて、タネ菌を増やすのに、ザルの内側に新聞を敷いて余分な水分は外に出すようにしながら、一週間おいて、それからは、ゴミを混ぜるやり方です。 ゴミは水分を抜く、小さく切る、がこつだとか。

このやり方で何と暑いインドネシアではたった一日で生ゴミが堆肥に変わってしまうのだとか。 それで今では17000世帯に広がって、ごみだらけ、ハエだらけ、悪臭で町中が、とても不衛生だったスラバヤが今では、清潔、緑と笑顔のあふれる素晴らしい街に大変革をおこしたのだそうです。

熱帯地方は結果が早いのがその最大の特色です。悪い微生物、ウイルスの猛威もあっという間に広がる一方で、良い方向の解決をすれば、結果もすぐに皆がわかるとこまで出るので、反対側意見もあっという間に消えていくのです。

EM革命を比嘉先生が日本で唱えたのは、今から20年も前のことでした。全国的な広がりをみせた一方では、それを上回るバッシングが学術界を中心に吹き荒れていきました。 80種類の微生物、という部分がそれほどは顕微鏡で検出できない。 そこで検出できるのは、乳酸菌、酵母菌、光合成細菌だ、という反対意見。それと指示通りにやっても結果が出なかった人たちの反対が中心でした。 しかし、その後先生も80種類の表現は取り下げ、中心的に働くのは3つの菌と定義を分かりやすくしたことで誤解は溶けてきています。

しかし何と言っても、熱帯国でやれば、そのEMの結果も一般大衆が感動するだけではなく、国を動かしているトップの人々を動かすほどのゴミ処理、それを堆肥として使用した有機栽培の成功で大きく受け入れられてきています。