イギリスのクリスマスとお正月

ここイギリスのクリスマスは、年に一度の一大イベントです。

イギリスのクリスマスは、25日のお昼過ぎ頃から日本のお正月のように家族や親戚が集まって「クリスマスディナー」を楽しみながら過ごします。その「クリスマスディナー」とは、ローストターキー(七面鳥の丸焼き)と、付け合わせのローストまたはマッシュポテト、そして茹でた芽キャベツや人参、ブロッコリーなどと一緒に食べます。

また、クリスマスで食べられるローストターキーは、ただ七面鳥をオーブンで丸焼きにしただけではなく、スタッフィンと呼ばれるパセリやセージなどのハーブや玉ねぎ、パン粉、さらに栗などを炒めたものを、お腹の中に入れたものが定番になっています。このスタッフィンを入れることによって、様々な味が混じり合って、よりターキーを美味しく食べることができます。さらにそこに、グレービーやクランベリーなどのソースをかけることによって、様々な味が混じり合ってとても贅沢なクリスマスらしい味になるのです。このようなクリスマスディナーをみんなでプレゼントを開けたあとに食べます。

また、ディナーが終わった後の過ごし方は、家族揃ってゲームをしたり、テレビやDVDなどを楽しむのが普通です。クリスマス当日は、ロンドンを含めたイギリスの店はもちろん、電車やバスなどのほぼすべての交通機関も止まってしまいます。そのため、クリスマス映画や、お笑い番組といった家族みんなで楽しむことができる番組が多くなっています。

その中でも毎年必ず放映されているものは、世界中で知られているアニメ「スノーマン」や、人気映画「マメットのクリスマス・キャロル」といったものがあります。
さらに午後3時には、1932年から続いているエリザベス女王のスピーチが放送されます。

また、クリスマスの次の日は、「Boxing Day」という昔から伝わる祭日になっています。それは、教会が貧しい人の為に寄付のクリスマスプレゼントを開ける日とされていましたが、現在では日本でいう1月2日から始まる初売りのような、「クリスマスセール」がスタートします。そのため、この日からイギリスの街はまた賑わい始めます。

さらに、イギリスのお正月についてですが、基本的にイギリスのクリスマスは、12日間、つまり1月6日までとされています。そのため、一般的にこの日にクリスマスツリーや、飾り付けを片付けることになっています。そのため、日本のように25日がすぎると一気に街はお正月に早変わりするといった、忙しい雰囲気はありません。
また、イギリスの大晦日は、毎年恒例となっているテムズ川の花火や、友人や家族とパーティーなどをしながら過ごします。しかし新年を迎えた1月1日は、それほど特別な日という感じではなく、ほとんどの人は普通の食事をします。

イギリスのクリスマスは、日本にない独特な雰囲気がありますが、新年は特に盛り上がりに欠けてしまいます。しかし、イギリスのクリスマスと日本のお正月の過ごし方は似ている印象を受けます。