オレイン酸豊富な新しいヘンプ油

2014.2.13 EurekAlertより
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=43327&-lay=lay&-Find

ヨーク大学の研究チームがオレイン酸を劇的に多く含んだ新種のヘンプを開発した。

このヘンプからとれる油は脂肪酸の量などがオリーブオイルによく似ており、食用として使われるほか、油の熱安定性を高めるために工業用として使い道もありそうだ。そのため、生産農家にとってとても有益で魅力的な作物となるだろうという。

チームは麻の中から多価不飽和脂肪酸をつくる酵素の欠落したものを選び、従来の品種改良を重ねた結果、オレイン酸のような単価不飽和脂肪酸を多く含み多価不飽和脂肪酸が少ない品種を開発した。この「高オレイン酸ヘンプ」は実際にヨークシャー実験農場で栽培することに成功した。

標準的なヘンプ油のオレイン酸含有量が10パーセント以下であるのに対し、高オレイン酸ヘンプ油は80パーセント以上がオレイン酸である。

単価不飽和脂肪酸が多く多価不飽和脂肪酸が少ない油には、熱に対する安定性が大きいという特徴がある。高オレイン酸ヘンプ油は従来のヘンプ油に比べ約5倍の安定性がある。そのため、食用とするだけではなく工業用油としても様々な可能性が期待される。

油用植物を植えている農場では同じ作物を続けて植えることによる病気や害虫による被害を防ぐために、別の作物を植える必要がある。この高オレイン酸ヘンプは農家にとってとても良い選択作物の一つになるだろう。

ヘンプはあまり手間のかからない作物で、茎は繊維の材料、バイオマスとして使われているが、今回の研究で油用作物としても有望なことが分かった。大豆やアブラナ同様に健康に良い油として役立つだろう。

現在ヨーロッパを横切る形で高オレイン酸ヘンプ農場が拡げられているとのことである。

・LINK de DIETより抜粋
http://www.nutritio.net/linkdediet/news/FMPro?-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=43327&-lay=lay&-Find