日本で、 進化するスパゲッティー

低成長時代は、高価なものには手を出せない分、身近な食べ物の目新しさを楽しむことが増えているかもしれません。そんなトレンドの一つに、牛頬肉のワイン煮込み、ラグーソースをフィットチーネ(きしめん)に絡めてレストランで出すのが流行っています。と思っていたら、早速冷凍食品で売っていました。

二人だけの夕食は滅多にないけど今夜はそうだったので、簡単にこの冷凍をアレンジしてみました。 冷凍食品スパゲッティーは具材がすくないので、約2倍に増やすと美味しいと思います。 合挽きを100g、荒く塩、ニンニクで炒め、まいたけ、赤ワイン、ケチャップ、トンカツソースをからめて、冷凍食品にまぜました。予想外の美味しさで大好評。

こんなに調味料を使うなら、最初から作っても同じではないの??と思われるでしょ。でもね、途中から作ると思いのほか楽です。冷凍食品のサンプルがなかったら、ラグーソース、フィットチーネが我が家の食卓に乗ることはなかったでしょう。 サラダは残ったまいたけ、スナップえんどう、アボカド、プチトマト、茹で海老、レモン汁。 でした。

それにしても私がこのラグーソースフィットチーネをレストランで食べたのは半年前ぐらい。もうすでに冷凍食品の後追いが出て、多分これも2・3ヶ月は経っているでしょう。すごいスピードで進化し続けるスパゲッティーだと、驚きます。

メイクアップ健康法

先日ボランティアで障害児のメイクアップを手伝いに行きました。 生まれて初めてのメイクで胸をドキドキさせていた子供たちはメイクアップがすすむにつれて、まるで朝日を浴びてバラの花が咲くように、満面の笑顔がひろがりました。メイクアップをしに出かけた私たちの方が思いがけず、感動しました。

メイクのパワーは本当にすごい。先進国はどこも高齢化社会になりつつあり、こんな時代にはみんながしっかりメイクをすることで、鏡の中の若い自分に騙されて元気に生活するのも大事だと思います。

一昔前の社会は60歳以上の女性がメイクすることには、ですぎる!!という否定的な通念がありましたが、今ではつい20年前の同年齢の女性は10歳、20歳若く見える人が大多数です。もちろん肉体、筋肉年齢もその分若くなっています。それは単にメイクのパワーで本人が騙されるだけでなく、鏡の中の私が若くあれば、その分女性ホルモン、成長ホルモン、免疫力も刺激されるからです。

これはそのまま医療費の削減につながる良い効果を持っています。 最近の進化したヘアダイはその若さにいっそうのサポートをしてくれています。実際自分の白髪がどれほどなのか、今では知っている人などいないのではないかと思うほどです。

高齢者として生きる時代が、60歳から多分30年かそれ以上になると考えると、背筋を伸ばし、シャキッとメイク、シャキッとおしゃれは個人だけでなく、社会全体を明るくするので、みんな実践して欲しいです。できれば、男性もこれからはさりげなくメイクする時代になるように思います。

紅葉の科学

写真は東京の紅葉です。まだ3割ぐらいですが、イチョウなみきはすでに黄色一色です。
最近では、科学で紅葉の訳を理解できるようになりました。葉っぱがみどりなのは、クロロフィルがたくさんあるから。そして秋になるとそのクロロフィルが分解。分解されなくて残ったカロチンが黄色、イチョウの葉の色、そしてもみじの真っ赤はアントシアニンの色。

でもこれらの色素はすでにわたしたちは、体に野菜なので摂ると、抗酸化力として、老化を抑えてくれる素晴らしいものという知識を持っています。そこで、ええええ!!!
葉っぱにも抗酸化力があったのですか?となる。 野生の葉っぱからサプリメントをつくるとこまでは考えてなかったけど?と思うかもしれません。 でも銀杏の葉エキスを聞いたことはあるでしょう。これは葉っぱに含まれるキサントフィルや、カロチンを濃縮したもので、すでに実用化されています。

そういえば、松の樹液のフラバンジェノールについて、聞いたことはありますか?これもカロチンが3個くっついた構造で、抗酸化力が注目されていて、サプリメントやら、化粧品に使われています。

季節の移ろいのなかで、何者も移り変わるのが常。いつまでも栄光の真ん中にいることはできない、、それに執着してはいけないよ、と日本人は自然から教わって来たのですが、それだけでなく、科学からも自然は素晴らしい抗酸化力の塊として、静かに佇んでいるのだと理解するこの頃です。

東京・足立区の給食室

足立区の給食室今 足立区の給食室に凄く熱いまなざしが、日本中から、注がれているのをしってますか。 日本一おいしい給食を目指している、、、とのキャッチコピーも行政の保守的な発想とは一歩まえに出ている感じがあります。 私が先日ラジオインタビューしたのは、この本を出版した足立区の美味しい給食担当係長の、、さんです。

私が栄養学者としていつも問題点がないわけじゃないとおもっていたのは、センター方式で、民間業者に委託されている学校給食でした。 メニューもうどんとご飯がかさなっていたり、うどんもビニール袋から生徒が出して汁につける、、ということや、先割れスプーンなど、およそ食育とは正反対の傾向がありました。。。と言ってもこれは今から10年以上も前の話です。

今は全校区で、給食も改善傾向にあり、和食を食べさせよう、お箸を使える子に。など改善されつつあります。その中で足立区の取り組みが突出しているのは、女性区長自らがこれを政策におした、5年前からです。 美味しい給食であれば、そこには必ず幸せの笑顔が溢れます。勿論栄養バランスは全国どこでも今では12栄養素をしっかりいれたメニューを計算してはいるようにしてあるので、子供の身体、そして、味覚形成、大脳にも良い働きが期待されます。塩分は一食3gで薄味です。

現代の濃い味指向は行列のできるラーメンを食べればわかるように、、いっかいqで5から10gに達するほどで、毎日こんな傾向であれば、薄味嫌いになるのは子ども達でも当然のことです。 ところが、足立区の給食は出汁を天然出汁以外は使わない約束で、そのしっかりしたベースがあれば薄味で美味しく食べられることを立証したのです。 立証はどうやって???

これは食べたものが嫌いなら残食了解になって現れるので、量をしっかり測定すればできるのです。足立区の素晴らしいところは、全校でこれに取り組んできたことです。 小魚、レバー、ヒジキ、わかめなどのメニューだと普通はその日に限り残食が増えるのですが、美味しい給食だからそれがなく、平成22年では小学校残食5・5パーセント、中学校10パーセントと少なく、しかも美味しさ楽しさ、味付けの工夫で2年間で4パーセント残食がさがっているのも素晴らしいです。 子供達は魚のメニューも、大豆、海藻のメニューもしっかり美味しくたべています。さらにこの1食に使われている野菜の量は250g前後、そして10から15の種類の野菜がるかわれているのです。

一色当たりの材料費は254円。コーヒー一杯分。 家庭で同じ材料を用意して作れば多分500円近い材料費になるかもしれませんが。。でも関わっている栄養士さんや、給食センターの人たちが美味しい給食を一岩となって努力すると、奇跡を起こすことができるという証拠でしょう。実際子供達は97パーセントと子どもが、こんな飽食時代にもかかわらず給食時間を楽しいと答えているのです。 未来をになう子供達が、美味しい給食、楽しい、笑顔の給食を毎日食べてるとどうなるでしょうか。20年後、30年後の大人になっても健康、硬いものも嫌がらず食べて、またそのような料理を家庭で作れるひとになる。 そして、その延長上には和食とお箸で培われた聡明さ、優しさがあふれる日本がいめーじされます。それは私の考えすぎでしょうか?

一冊の本が今日本中の給食に良いインパクトを与えつつあるのも嬉しいかぎりです。