ラジオ体操のすすめ

先日、今年小学校に入学した息子の学校行事で、ラジオ体操をする機会がありました。ラジオ体操をするのは何年ぶりでしょうか。きっと高校時代までは体育の授業でやっていただろうから、かれこれ20年くらいでしょうか。その間も趣味でスポーツをしたり、スポーツジムに通ったりしていたにもかかわらず、この単純で簡単なラジオ体操しただけで、体がギシギシ言っているような気がしました。同時に清々しい爽快感を感じました。日常的にラジオ体操をする機会があった学生時代は、なんとも感じなかったのに、不思議です。

日本人ならラジオ体操を知らない人はいないでしょう。ラジオ体操は国民の健康促進を目的に1928年(昭和3年)に作られ、「国民保健体操」という名称でラジオ放送され、たちまち日本全国へ普及しました。その後、1951年ごろに再編成され、現在の「ラジオ体操第一、第二体操」となりました。

ラジオ体操は運動前に行う定番の準備運動となり、学校の体育の授業前や運動競技前、または工事現場など、肉体労働を行う職場では毎朝の朝礼で行われています。これから体を動かすということを心身ともに意識させるためです。他にも個人的な趣味として、日常的にラジオ体操を行っている人も多くいますが、一般的にラジオ体操と聞くと、小学校の夏休みの課題であったことを思い出し、ただでさえ暑い夏、しかもせっかくの夏休みなのに早起きしてラジオ体操をしなければならない・・・というネガティブなイメージを持ち続けている人も少なくないと思います。実際、私もそうでした。


中村格子 著 (講談社)¥1260

そんなラジオ体操ですが、最近、若い人、特に女性の間でブームとなっているようです。きっかけは2012年4月に出版された「実はスゴイ!大人のラジオ体操(講談社)」でした。著者であり、スポーツドクターとして新体操の日本代表選手の指導や治療を担当する中村格子博士が言うには、ラジオ体操は全身の筋肉をくまなく動かせるという究極の全身運動で、美ボディー作りには効果的だというのです。本には正しいラジオ体操の仕方の動画DVDが付録としてついており、自宅で簡単に取り入れられることから、ダイエットやボディラインを気にする若い女性の興味を引いたのでしょう。

第一体操、第二体操とも13種類の全身運動で構成されており、全身の関節や筋肉を十分に動かし、前後左右へバランスよく刺激を与える動きとなっています。体操の専門家が結集して構築されたというように、ラジオ体操はどの動きもシンプルで分かりやすく、また体に負担をかけずに体全体を動かせるようになっています。第一体操、第二体操とも1セット3分程度なので気軽にできるので、継続しやすく、日常生活では意識的には使われなくなっている体の部分を適度に動かせるように考えられているのです。動きの順番も徐々に強度が増すように綿密に計算されています。

私たちが日常生活で使っている全身の筋肉はほんの3割程度だと知っていましたか?単純に思えるラジオ体操ですが、その一つ一つの動きを丁寧に行うと、「イタタタタ・・・」と思わずにいられないものです。つまり、その部分の筋肉はラジオ体操のように意識した動きをしないと使われていないということになります。「ラジオ体操なんて・・・」とちょっと小馬鹿にしていましたが、20年ぶりにやるラジオ体操はさすがに30代半ばを超えた運動不足の体には十分すぎるほどの運動となりました。

たった3分間の簡単なラジオ体操、子供の頃は適当に手足を動かしているだけでしたが、それぞれの動きをきちんと正確にマスターすれば、有酸素運動、筋トレ、ストレッチ、バランス運動の4つの効果を同時に得ることができます。

膝や腰の曲げ伸ばし、上半身をねじるなどの動作は全身の筋肉をほぐし、体中に刺激を与え、血行が良くなって基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がると脂肪が燃焼しやすくなり、筋肉が鍛えられ、痩せやすい体質になります。また免疫力も上がるので、風邪をひきにくくなり、内臓が動くことで便秘解消にも役立ちます。全身運動のため、体のゆがみからくる肩こりや腰痛の軽減にもつながることでしょう。


株式会社かんぽ生命保険HPより 一部抜粋

こちらのサイトでは、ラジオ体操のそれぞれの動きを図解や動画で詳しく解説しています。(日本語のみ)
http://www.jp-life.japanpost.jp/aboutus/csr/radio/abt_csr_rdo_guide.html

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健康を維持するには、食生活でも運動でも、継続すること。ラジオ体操が85年間も日本国民に親しまれてきたのには、継続できるその要因が十分にあるのではないでしょうか。今ではYouTubeなどでも音源や動画を手に入れることができますが、私のオススメはリアルタイムのラジオ放送に合わせて、毎朝6時半にすること。朝一で体を動かすことで、一日リフレッシュして過ごせることができます。余裕があれば、寝る前にもう一度行うといいですね。

実はこれは軍国主義時代の体育という発想とも関係あるといえますが、逆に個人主義が徹底しすぎて早起きしない、ストレッチもお金をわざわざ払ってジムに行かないとできない・・・と思っている人がみんなで、しかも一番地元のコミュニティーの仲間と一緒に挨拶することも入っているのだから、今の日本にも、外国の人にもオススメのクールジャパンの一つと思って見直す価値はあるでしょう。

マレーシアレポート ~ラマダン(断食)とデーツ~

マレーシアのイスラム教徒(以下、ムスリム)は7月10日から8月7日までのラマダンに断食を行います。

ラマダンとは、イスラム暦の9月のことで、この月の暁から日没までの間、ムスリムは一切の飲食を絶ちます。暁というのは、太陽が昇る前、この時期のクアラルンプールでは大体5時45分頃。この暁前に、早い朝食を済ませ、19時30頃の日没まで飲み食いすることができません。街中のマレー系の屋台やレストランは日中は店を閉め、日没とともに営業を再開します。

食べ物ならまだしろ、水さえ飲んではいけないというのが驚きです。例えばプールに入って誤って水を飲んでしまっても、その日の断食が無効になってしまうため、ラマダン中はプールに入るのも控えるそうですよ。

断食期間は痩せてしまうのではないかと思って知人に聞いてみると、日没後に長々と夕食をとり、また翌朝、といっても暗い暁前に日中の分までしっかりと朝食をとるので、思うほど痩せないそうです。そして断食明けのお祭り、ハリラヤ・プアサで太ってしまうのだとか。

さて、この時期、スーパーの店頭を飾るのはデーツ(なつめやしの実)。日没後に、まずはデーツを食べるという習慣があるためです。このデーツ。日本ではあまり馴染みがありませんが、干し柿のような甘い実で、カリウム、鉄分、カルシウム、リン、マグネシウムなどミネラルが非常に豊富で、また便秘に効くペクチンなど食物繊維の宝庫でもあります。

貧血や便秘気味の人、妊娠中の女性、ダイエット中の人には持ってこいの食べ物で、妊娠中の女性がデーツを毎日食べると、丈夫な赤ちゃんが生まれるといわれるのだとか。

かくいう筆者はただ今妊娠9か月。9か月になるまでこのデーツのパワーを知らずに過ごしてしまいましたが、産褥期、授乳期にかけてもこのデーツはきっと活躍してくれるはず。今後、早速、朝食にデーツを取り入れてみようかと思っています。

ラマダンとデーツ、そして妊婦の話をしてしまったので、少し心配になった方もいらっしゃるかもしれませんが、妊娠中、授乳中の女性はラマダン中の断食の義務は免除されていますのでご安心下さい!旅行中や、高齢、病気で断食することが難しい状況にある人も、ラマダン中に断食をしなくてもよいとされています。但し、後日断食できる状態になった時に断食しなかった日数の埋め合わせをしなくてはなりません。

さて、私にとって第二子となる今回は、クアラルンプールで出産予定です。第一子は日本で出産しましたので、私なりに日本の出産、育児事情とも比較しながら、現地レポートをしていけたら面白いかなと思っております。どうぞお楽しみに。

Reported by 菅原研究所 和田麻紀子

イヤシロチ、ケガレチ

イヤシロチとか、ケガレチという言葉を聞いたことはありますか? これは多分1000年ぐらい前から、さらに推測すれば、縄文時代から人々の生活に適した場所と、そうではない場所を区別するために用いられてきた、場所を特定する言葉です。つまり、イヤシロチはそこにいるだけで、アルファー波が出て癒される。 植物、作物が繁茂する。 そこに立てた家はからっとしていて、長持ちする。嫌な匂いがせず、ものが腐りにくく、人も健康を維持できる。

ケガレチは気枯れ地、と読んで字のごとく、すべてのものが腐りやすく、ジメジメしていて、カビや悪い菌が繁殖する……人がそこに住むだけで不健康になり、病気にもなりやすい場所、という定義です。

古来から長く存在する神社、仏閣は昔の人の感覚センサーによりこのイヤシロチに建造されています。だからその建造物はシロアリ駆除などをしなかった時代を経て、現在にその姿を留めているのです。 科学的にそれを測定する方法はイオンの測定です。 イヤシロチはマイナスイオンがプラスイオンよりも多く、バランスでみても、マイナスイオンの方が優位になっています。 私が測定したのは、奈良の薬師寺で、温度20度、湿度50パーセントの9月でしたが、マイナスイオン1000、プラスイオン500でした。

しかし最近では、本来イヤシロチの代表であるべきこうした古くからの神社仏閣の松枯れが全国で問題になっています。 近年20、30年も続いた化学物質、酸性雨の影響で環境全体が酸化し、その結果、本来木々が持っているべき抗酸化力を失いつつあるのです。松葉も本来は抗酸化力のかたまりですが、酸性雨が葉にべったりとついて、気孔もふさがれ、枯れることになり、また地面からも酸性物質を吸い上げることで、古くからの大木も枯れてしまうのです。

出雲大社のように裏日本側にある神社は、中国からの排ガス、酸性雨の影響をもろに受けていて、その障害は深刻でした。 松の木に直接栄養剤を注射器で刺している姿は、病人のようで痛々しいものです。 こうした枯れそうな木々を復活させるのが、抗酸化力テクノロジーです。 一つは松の木のそばに1.5メートルの深さ、直径1メートルの穴を掘り、そこに粉炭150キロを埋めて土を戻します。炭のところからマイナスイオン(電子)が上がってきて、松の木に移動し、それが抗酸化力のもとになります。これで、数ヶ月で松は緑を取り戻します。

また東大寺や三輪山の三輪神社では松の木の根元にEM(有用微生物群)を散布する方法がとられ、老樹齢の松が枯れるのを防ぐことに成功しています。三輪山では山頂から定期的にEMを散布することで、山全体に抗酸化力を行き渡らせることができ、一雨ごとに山全体が蘇る方向に行きつつあるということです。

2月になると日本中の山で杉花粉がまるで砂嵐のように猛威を振るうのも、同じく環境全体が酸化しているからで、杉の寿命が尽き果てる警告も含め、子孫を残すために、必要以上の花粉をまき散らしているのです。この木々の言葉を人間がきちんと読み取って、山全体が蘇るように山の頂上からEMのような抗酸化力微生物を散布すれば、対策ゼロと思われている花粉症すら、抑制することができるはずなのです。

私たちがマクロの科学を知ること、つまり、従来の実験室の中だけで完結していた単純なマトリックスの科学から、複雑系の科学をしっかり理解し、実行することが、これからの地球を蘇らせるためにどうしても必要であると、私は考えます。

University of Darma Persada ②

わたしの講演にも、すごく興味を持って真剣に聞き、質問も多く、質疑応答の30分もあっという間に過ぎてしまうほどでした。 特に炭水化物の米、パン、砂糖水の同じカロリーでも吸収が早いものほど血糖値は上がり下がりのカーブが急で、食物繊維の多いご飯、多い玄米は血糖値カーブがゆるやかで、その分集中力も長くキープできるし、空腹もこない。また血糖値カーブがゆるやかなほど、インシュリンも節約できて、糖尿病にもなりにくい。という話をしました。

ところがこのインシュリンの出過ぎから、ついにはインシュリン不足で起こる糖尿病がこの国ではすごい深刻な問題で、病気の一番深刻な問題になっているらしく、その質問が多数ありました。 イスラム教が人口の9割近いこの国では、お酒を飲まない代わりにジュースやお茶にはかなりのお砂糖が入っていて、砂糖の輸入量は大変な額に登るそうです。 実際に子供は小さい時から甘いお茶をのんでいるので、小児糖尿病すら年々増加傾向にあるそうです。

今のインドネシアはちょうどGDPが年率6パーセントを超える成長率を達成し、今まで貧困だったクラスから、中流にシフトする人々が年々増加しています。昨年末の平均給料の増加は40パーセントだとか。このような経済成長は、ジャンクフードをファッションとして取り込むことに直結するので、肥満や、糖尿病が増加するサインでもあるのです。私もその点を強調しておきました。 そして高度成長は大衆の子供への教育投資への情熱をも火をつけることに直結しているので、その分、社会全体の子供達の楽しい昔の遊びがなくなり、塾長の隙間のゲームがはやって、肥満児が増加することにもつながります。ジャカルタ、バリ島のあちこちに公文の看板を見たのも印象的でした。

学生たちの活発な質疑応答と、好奇心は今の日本の大学に一番不足しているもので、これらの親日的な若い人々が、今後日本と関係のある企業や教育などに参加して日本にも活気と笑顔を与えてもらえると素晴らしいと、ふと思いました。

オロアン学長は今年から、さらなるグローバル化の波に遅れないために全学の学生が英語、日本語を2年で習得し、3・4年の専門教科でも最低限2教科は外国語で受け、テストに受かって卒業するカリキュラムをスタートすると、宣言し、始めています。日本の大学でいうなら、英語、中国語をマスターし、専門教科も外国語で受けて卒業ということです。

実際に今後の社会ではそのぐらいの強烈な厳しい勉強をしてこないと第一線では働けない時代になるということでしょう。 オーストラリアで小学校から高校生まで日本語が必須科目になったとのとも、共通点があります。インドネシア、ダルマプルサダ大学から日本の大学が学ぶべき点はまずここにあるとも言えるでしょう。

University of Darma Persada ①

ダルマプルサダ大学をテレビ取材で訪れ、そこで日本語学会の学生100人以上に日本語で複雑系科学としての、予防栄養学の講義を1・5時間させていただいた。
学生は英語、日本語、中国語 韓国語などの外国語学会のほかに、工学部、海洋工学部、経済学部の4つの学科があり、私立大学としては、とてもユニークな大学でした。

ユニークなのは、1985年に大学として創建されたところから始まります。この学校が非常に親日的な色彩が濃いのは、創立者100名以上が、戦後賠償で日本に留学していた経験者が集まって、今後もインドネシア発展に不可欠な日本との関係をしっかりと築いて行くために、この大学が不可欠だと皆が判断し、そしてお金を集めたことにあります。 その時には、何と自分の家を売って寄付した人もいたというくらい情熱的にこの大学を絶対に成功させようと決意したのでした。 日本に留学した学生が感謝の気持ちで力を合わせたということも感動的ですが、 その決心をした人々の年齢が何と留学がえりの若干30歳前半だというので、一層驚かされます。それほど日本留学が刺激的だったのでしょう。

当時高度成長期に入っていた日本は、敗戦の苦痛から脱却し、人々が会社や、公務員の職種を超えてだれもが、日本の繁栄のために頑張っていた時代といってもよいかもしれません。インドネシアもその成功例に見習って、多数派にわかれて政治で争わず、大同団結して発展を目指そうというのが、帰国した、社会の先頭に立つエリートの考えだったのです。それは明治維新の時にアメリカを見てそれに憧れた、咸臨丸でアメリカに刺激を受けた侍にすごく似ているともいえるでしょう。

わたしの講演会を主催してくださったのは、現在の学長のオロアン学長ですが、この方も京都大学大学院出身で、100名の大学創建者の一人です。未だに日本とインドネシアはお互いの良きところを互いに支え合い、これからの両国の発展を協力し合うべきです。というのがモットーの、優しく、上品な笑顔の後ろに素晴らしい情熱を持っている、心から尊敬する人物です。実は私も同じ考えです。

国民の8割が親日的というインドネシアはアジアの中でも最も日本人に近い感性を持っている人たちだと言えます。 まず優しい。子供とお年寄りを大事にする。 真面目。 そしてもうひとつ、インドネシアの人々の個性はとても笑顔の素敵な楽天的な人たちだというところです。 日本人も三丁目の夕日の頃の日本人はよく笑う、ご近所の人とも挨拶や会話の弾む今のインドネシアの大衆とすごく似ているように思えてきます。

スーパーソルガムの可能性

先日、インドネシアジャカルタ郊外に、スーパーソルガムから、バイオエタノールを作るプラントをテレビ特番取材するために出かけてきました。

このグランドデザインを手がけているのは、株式会社シスウェーブホールディングスという会社で、案内してくれたのは、杉山さんでした。この会社はつい2年前まではITの会社であり、バイオには、何ら関係なかったというので驚きです。しかもインドネシアで実際に、スーパーソルガム栽培に入ったのは昨年9月なので、その海外進出にかける勇気、情熱にまず驚かされました。

ところでこの聞きなれない、「スーパーソルガムって何?」 と思われるでしょう。これはさとうきびの親戚のような植物で、成長が早く、茎から甘い果糖のジュースを絞れるという特色があります。 今、世界の石油の代替品を植物から何とかしようと動きだしていますが、トウモロコシのように人間や家畜が長年食べ続けてきたものからバイオエタノールをとるのは問題があると、それ以外の植物を探していたところ、注目が集まったのです。

平成20年、東大、名古屋大学、 農工大などが一緒に沖縄でチームソルガムを結成して、研究をはじめたのが、きっかけでした。そこでは交配をくりかえすことで、より多く、より背丈の伸びが早くなる、より糖度が上がる(糖度15度)、 そして植物園自身が発酵をあとでした時により多くの乳酸菌を増加させるような、理想の交配を目指して努力が重ねられ、今日にいたっているのです。

現在30種類の交配実験を行っているフィールドは、インドネシア科学アカデミー所有者の場所です。
シスウェーブの社長宮島さんは、当たって砕けろと、このインドネシア科学アカデミーに共同研究の申し入れをしました。 すると、5年間キャッサバ(タロイモ)からアルコールを作ろうと頑張っていたここのトップから、やはり素晴らしい決断で、OKが出たのが昨年でした。
各国の行政の中でエコの研究はされていますが、民間企業とタッグを組むのに、何年もかけないでGOというのは、日本ではあり得ないことで、これも私はびっくりでした。 今世界ではタピオカブームで、トロピカルドリンクや、デザートでタピオカは大人気。そしてその販売価格もうなぎのぼりになり、とてもアルコールを作る値段とは折り合わないことが証明されていたので、これが幸いしました。

日本チームが開発中のスーパーソルガムは2へクタールあたり、200キロのアルコールを作れる。これだと、ちょうどリッターあたり、50円ぐらいで非常に安い価格で市場に出せる。つまり、バイオエタノールとしての条件をクリアできるというめどがたっていたのです。

1年3回植え替えなしで、根元を切って、放置するとそこからまた何本も新しく目が出て成長する。つまり、1年3回の収穫で、手間は1度。これこそ手抜きで安くあげるコツでもあるのです。

現在インドネシアはオートバイを運転する人が大多数ですが、このガソリンを半分近く政府が補助して、末端価格を50円にしていますが、その補助金が政府の予算を圧迫していたので、安いバイオエタノールは国家プロジェクトとして必須だったのです。

茎を搾汁すると甘いエキスがとれ、それを発酵させると、タンクの中ではアルコールになります。燃料にする時には、焼酎と同じで、これを蒸留すると、エタノールを集めることができるのです。 ガソリンと混ぜて走っても、返って空気がよごれず、燃費は上がるいいことづくめです。

さてこの科学アカデミーでは、次に、このフィールドに完全循環型社会、農村をモデルとして作ることに夢をひろげています。 つまり、ソルガムを絞って発行したカスはバカスと呼ばれるミネラルと糖分がとても多いものですが、EM菌と同じく、ここでも、バカスに菌を混ぜて発酵液を作り、ソルガムの葉っぱや、搾りかすの茎に混ぜ、コンポストにすれば、ほかの作物も有機野菜としてできるし、発酵液を薄めて牛にあたえれば、美味しい牛肉を作れるし、その糞もやはりコンポストにできるので、一切無駄がありません。

今後、発酵液、コンポストがレベルアップすれば、スーパーソルガムの方も現在の6メータ伸びるのが、もっと株数も多く、成長もすごくなるでしょう。もしかしたら、1年3回が4回の刈り入れに増加しているかもしれません。 私にも数年後の結果が手に取るように大成功だとみえてきました。 これが、今まで貧困にあえいでいた熱帯地方の人々が豊かになって行く最短コースであることは、間違いありません。ヘクタール当たりの労働は軽く、収穫は多い。収入源はしっかりと国が買い取りを保証してくれるので、競争からダンピングにさらされることがない。いいことづくめです。それこそインドネシア中から農家がやりたいと手をあげることでしょう。実際にはもうすでにやらせて欲しいという申し入れは多数あるということでした。素晴らしいですね。

暑い国でごみ処理に革命②

高倉式とEM, それにもう一人曽我部式を広げている曽我部さんもいます。この方法は、高倉式と違って、EMと同じように最初の微生物の培養はドライな培地を作るのではなく、液体状で微生物を作るやり方です。 こちらの方が簡単といえるかもしれません。

使うのは、やはり黒砂糖、イースト、ヨーグルト、 納豆で、36度で24時間ぐらい培養したものです。 EMは最初の液体を作る時には、黒砂糖、水、イースト、乳酸菌(ヨーグルト) それに光合成菌を使い、35度で一週間ぐらい培養したものをつかいます。 菌の量は曽我部式よりは濃厚なので、100倍くらいまで薄めて使うことができます。

いずれの方法も大きくは日本初、そして微生物で、酸化環境で増殖しすぎて腐敗、悪臭を放っている環境のごみや、水、それに酸化した土壌を還元することで大変革を起こしているのです。 世界のゴミ問題はそのままパンデミックの温床になっているし、一方増え続ける人口に見あった健康な作物を作って行くことは、世界の一番の課題である。それを一般の庶民、子供たちが自分たちの手で協力できるローテクなやり方で、すごい結果をもたらすのですから、それはその人たちの意識革命を同時に起こしていることにもすごいポイントがあります。

もしエコ革命が学者と専門家だけが理解して、一般人が関わる隙間がなかったら、一人一人のゴミ処理意識は変わらないし、またそれはビジネスとして扱われるので価格味其れなりに高くなっていったでしょう。材料を種明かしすることで、こう付加価値のこれらの素材が、まさしく誰でも作れる一番安いものになっているところが素晴らしいと思います。これが西洋社会で最初に開発されたものであれば、すぐに世界中の特許を抑え、類似品を作れば、すぐに裁判で慰謝料を取られるものであったら、世界は全く違ったであろう。貧困のところほどゴミ処理と豊作を約束され、しかも農業に関わる人々が、肝臓病、癌にならずにすむ、微生物農法は幸せもたらす21世紀の人類に与えられたギフトだと思えてきます。

暑い国でごみ処理に革命①

今回はインドネシアにTV特番の取材に行ってきました。そのレポートを中心に、エコと健康のテーマを書いて見ましょう。

インドネシアのスラバヤという地方都市では、世界の熱帯開発途上国と同じく、ゴミ処理が大変な状態になっていました。 高倉さんはこの問題の解決に立ち上がったひとです。EMという微生物を使って世界中で、同じくゴミ処理から、水質まで解決している沖縄の比嘉照夫先生がいますが、その先生のテクノロジーとはちょっと違うけれども共通点も多いこの処理方法です。

まず個性的なのは菌を日本から持っていかずに現地調達というところでしょうか。
材料は腐葉土、米ぬか、味噌、麹、ヨーグルト、納豆、キノコなどで、これをまぜて、タネ菌を増やすのに、ザルの内側に新聞を敷いて余分な水分は外に出すようにしながら、一週間おいて、それからは、ゴミを混ぜるやり方です。 ゴミは水分を抜く、小さく切る、がこつだとか。

このやり方で何と暑いインドネシアではたった一日で生ゴミが堆肥に変わってしまうのだとか。 それで今では17000世帯に広がって、ごみだらけ、ハエだらけ、悪臭で町中が、とても不衛生だったスラバヤが今では、清潔、緑と笑顔のあふれる素晴らしい街に大変革をおこしたのだそうです。

熱帯地方は結果が早いのがその最大の特色です。悪い微生物、ウイルスの猛威もあっという間に広がる一方で、良い方向の解決をすれば、結果もすぐに皆がわかるとこまで出るので、反対側意見もあっという間に消えていくのです。

EM革命を比嘉先生が日本で唱えたのは、今から20年も前のことでした。全国的な広がりをみせた一方では、それを上回るバッシングが学術界を中心に吹き荒れていきました。 80種類の微生物、という部分がそれほどは顕微鏡で検出できない。 そこで検出できるのは、乳酸菌、酵母菌、光合成細菌だ、という反対意見。それと指示通りにやっても結果が出なかった人たちの反対が中心でした。 しかし、その後先生も80種類の表現は取り下げ、中心的に働くのは3つの菌と定義を分かりやすくしたことで誤解は溶けてきています。

しかし何と言っても、熱帯国でやれば、そのEMの結果も一般大衆が感動するだけではなく、国を動かしているトップの人々を動かすほどのゴミ処理、それを堆肥として使用した有機栽培の成功で大きく受け入れられてきています。

バリ報告 - グリーンスクール

インドネシアのバリ島、ウブドに、自然の中にすっぽりと包まれ、教育を通じ生徒の自主性と想像力を最大限に育もうとする意欲的な学校が、5年前の2008年に発足されています。その学校の名前はグリーンスクールと言います。

この学校では現在、幼稚園児から高校生まで270名が学んでいますが、なんといっても個性的なのは、校舎が芸術的な太い竹だけでできているところでしょうか。その佇まいの美しさにまず圧倒されます。3階建ての2つのユニットが合体したそのフォルムは、まるで環境・サステイナビリティーを最大限追求した万博のパビリオンのように、世界中から訪れる人が行列を作って見るだろうと思わせるような建物です。窓ガラスはないので、多分そのまま教室にいれば、雨風を直に経験することになりそうです。 でも3階建ての校舎には、図書室も、コンピュータルームもちゃんとあります。

この学校のモットーは、21世紀を担う子供たちに、地球人としての責任を全うする力とリーダーシップを身につけて欲しいというものです。 普通の学業はもちろん、キャンパス内では有機農法の実践や家畜の飼育、チョコレート作りといった実習もあり、地元バリの文化から切り離されることのないよう、スカラシップを通じ地元の子供たち19名を教育しているのも良い感じです。

もちろん、この学校で使う電力はソーラーで賄っています。壁紙がないので、遠くのパノラマ風景を楽しむこともできるし、基本竹の教室にいく子供たちは裸足が多く、すでに自然児ということを実感させられます。
この学校はアユン川沿いの8ヘクタールの土地にキャンパスが広がっていて、川にはバリを象徴するような屋根付きのくるくる橋という竹の橋がかかっていて、それを渡るとゲストハウスに行けるようになっています。

授業料は60万円。一般のインターナショナルスクールはおよそ360万ぐらいなので、それよりはかなり安いけれども、インドネシアの教育費よりは高いです。
創立者のMR. John Hardy に話を聞きました。「まだ発展途上のこの学校には、世界中から入りたいという家族がやって来ます。今の一般の学校は詰め込み教育で、子供の目は死んでいる。学校はまるで牢獄のようで、言われたように行動しなければ、はみ出し者扱い。これは教育とは言えません。ここでは子供たちは自由研究で色々なことをコンピュータでまとめ、皆の前で発表しています」

ちょうど私が取材している時、海の日フェスティバルの日に魚の自由研究があり、数が減りつつある特別種をどうしたら今後増やせるかというテーマで、12歳の子が20分の発表をしていました。 算数では、同学年の子供がネット上で問題をヨウイドンで解くゲームをやっていて、楽しみながら算数をやっている姿を見て、なるほど、コンピュータで世界にアクセス出来る時代だからこそ、高いレベルの勉強から遅れることもなく、個性と基礎力の両方を手に入れるという難しいテーマをクリアできているのだと納得させられました。

エコな学校はいいけど、いざ大学に進学しようというときになって、実は大学に入る実力はない、では問題です。ちょうど今年7名が大学受験の時期にありましたが、全員望んだ大学に入れ、良い結果が出て、学校側もさらに自信をつけたという感じでした。

食事も添加物のない美味しいもので、子供達は健康に恵まれ、清涼飲料水やジャンクフードとも縁がなく、それだけでもすごいことだと感動しました。学校には、大人が楽しめるカフェテリアもあり、美味しいオーガニックサラダとオーガニックパンのセットがあり、その美味しさが本物で、学校で育てたもので作っている料理。だから美味しい。と納得の上にも納得という感じでした。 日本人の子供も数人いてのびのび、英語も堪能でこんなところで教育を受けたら、大学を出た後からがすごく楽しみな人材になるだろうと思いました。